Cisaraghi

スター・ウォーズ/最後のジェダイのCisaraghiのレビュー・感想・評価

4.0
スター・ウォーズを初めて映画館で、IMAXで見た。

旧三部作、特にエピソード6からすれば、随分遠いところに来てしまったものだと思う。老いと死、戦争。苦悩する青年。オズの魔法使い組はメインで活躍することなく、もう完全に子供向けファンタジーではなくなってしまった。夥しい犠牲を出し、追い詰められるレジスタンス。特攻する宇宙船の悲壮。最後に映し出される子供に見えたのは希望ではなく、彼もまた戦いに駆り出される運命にあるというやりきれなさだった。スター・ウォーズが続いていく限り、この世界に平和が訪れることはないのではないか?なにしろ題名はスター・ウォーズだ。

ルークの眼光が素晴らしかった。マーク・ハミル、素敵な年の取り方をしたんだなと思った。そして、何といっても映画館で聞くスター・ウォーズの音楽は生で聞くオーケストラ演奏のように素晴らしい。

次回作で知りたいのは、どうしてカイロ・レンがこんなにこじらせてしまったのか、レイの出自についてはこれだけなのか、キャリー・フィッシャー亡き後をどうするのか、といったあたり。この世界に平和は望めない、No Hope、永遠にハッピーエンドのないシリーズに突入してしまったのでは。

アダム・ドライバー、スター・ウォーズという宇宙を呑み込んでしまいかねない、あるいは破綻させかねない実に危険で魅力的な俳優さんだと思う。

ルークの住んでいる島は、アイルランド島西の沖合いに浮かぶシュケリッグ・ヴィヒル島。初期キリスト教の僧たちによって建てられたという修道院が現存しており、世界遺産に登録されているらしい。あのアルベロベッロみたいな石積みの小屋は本当にあるんだ!感動。
 カジノ都市カントバイトのシーンはクロアチアのドブロヴニクで撮影されたとのこと。
 最後のバトルシーンはボリビアのウユニ塩原らしい。もちろん、血のような赤い土はない。標高3700mもあるというのに、本当にそこで撮影したのだろうか!?
 いやはや、あらためて地球は素晴らしい宇宙の星であるな。
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