あーさん

スター・ウォーズ/最後のジェダイのあーさんのレビュー・感想・評価

3.8
劇場にて2D字幕で鑑賞。

初代ジョージ・ルーカスから何人かの監督が関わってきたスターウォーズ・シリーズ。
ここまで長く続くと、さすがに一人の監督がずっと作り続けるのは難しいだろうなぁ…と思う。

3部作の中盤となり、物語はどういう方向へ動いていくのか?気になる所だったが、今作も"フォース…" に続いて私はそれなりに楽しめたかな。
前作から次々と新しいキャラが出てきてもそこまでの違和感はなく、そういうものだと受け入れられるのは、にわかファン故かもしれない。
今作では少々、エピソードの盛り込み過ぎが気になったけれど。。

そんな私も、良くも悪くもディズニーらしさを感じてしまった所が。新キャラ、ポーグやヴァルプテックスの登場は本来かわいいキャラが好きな自分でも、何となく今までの"スターウォーズ"の作風とはちょっと違うなぁ…と。
C-3POやR2-D2、B.B.8などのメカニックでありながらもユーモラスなキャラとはまた違う路線に舵を切った感がある。→ディズニーっぽい方へ

登場人物で言えば、アジア系の女性整備士ローズ(ケリー・マリー・トラン)。
"ローグ・ワン" でも中国人やアラブ系?の登場人物は出て来たけれど、女性でアジア系は初めてなのではないかな。
最近のディズニーでも"アナ雪" "モアナと伝説の海" などでは主役が今までの白人のお姫様、王子様路線からそうではない方向に変わって来ている。それは何もディズニーだけではなく、世界全体がグローバリズムの流れにあるわけだし、宇宙という広い場所では人種を超えて協力し合おうというメッセージが込められているように思った。そう思えば、スターウォーズも時代と共に進化しているのだろう。
けれど、、ローズが長年語り継がれる魅力的なキャラかというと…まだその判断はできないなぁ。。
形式的にそういうことを取り入れているのだとしたら、何だか…?という気もしてしまう。
ちょっと複雑。いや、でもまだわからないか。

"フォース…"から登場し、覚醒したレイ、ダークサイドにいながら心揺れ動く(ように見える)カイロ・レンはそれぞれフォースを操り、しのぎを削り合う。
帝国軍の流れを汲むファースト・オーダーのボス、スノークもいなくなり、遂にカイロ・レンは悪の頂点へ?これからどこへ向かうのか?
アダム・ドライバーの迫真の演技、やはりすごいなと思う。

レイアから居所がわかったルークの元へ遣わされたレイ。
ルークに助けを求めるも、彼には過去に心が折れるような辛い出来事があり、人目を避け惑星オクトーの島でひっそりと暮らしていたのだった。(あの島は実在の無人島で、実際にあそこでロケをしたらしいが、神々しい雰囲気が漂っていたのが印象的!)
そこでレイはルークと共に島で過ごす。最初は取り合わないルークだったが…彼女は頑ななルークの心を動かせるのか?
それにしてもレイの観ていて気持ちいいほどの抜群の運動神経、、どうなってるのだ⁈ 笑

レジスタンスのポーの血気盛ん故の勇み足な感じとホルド提督(ローラ・ダーン)のくだり、レイアと彼女の別れのシーンは個人的にはお気に入り。
まどろっこしいという意見もあるけれど、若者を育てようというレイアやホルドの厳しくも温かい眼差しが良い。。そしてレイアとホルドのあのセリフのやり取り…私はとても好きだ。。

レイとカイロ・レンのフォース・チャットを使った心の声、毎度お馴染みになってきたジリジリするライトセーバーでの戦い…大人でも真似したくなる。
(そういえば息子が小学生低学年の頃スターウォーズ・ブームがあって、"ライトセイバーが欲しい" と言ったのに"危ないからダメ" とにべもなく却下してしまったんだっけ。。ごめん、息子!)


前回でハン・ソロが消え、そしてルーク、いずれレイアも…⁉︎なので、完全に世代交代の回だったのかなと思う。寂しい交代ではあるけれど、年齢的にもギリギリではなかったかと。。
随分外見は変わってしまったけれど、ルークの姿が見れただけでも私は胸がいっぱいになり、そしてあのラスト…。
溢れる涙を抑えられなかった。


そうは言っても、これじゃない感を唱える人がいるのもわかる気もする。
絶対的であったフォースの概念、ジェダイの捉え方。今までとは違う視点が浮かび上がってきているのかな?と思った。
"フォースにバランスをもたらす"とは?単純に善と悪だけでは推し量れない、、というような意味なのだろうか?はたまた陰陽論?
"ジェダイをレジェンドにしてはいけない" "ジェダイの終わる時が来た"と言うルーク。彼の気持ちは彼でないとわからない。
カイロ・レンの生きづらさ。私は"宿命" の持つ恐ろしいほどの力について、ちょうど今自分自身にも問いかけている所だった。
なので、カイロ・レンのあの苦悩に満ちた表情が頭から離れないし、いたたまれなくなる。
レジェンドを越えることが、どんなに大変なことなのか。。関係なく自由に生きることができたなら。。それが、痛いほどわかるから。
ダークサイドに落ちずとも、親や師のようになれない自分への歯がゆさ、劣等感。自分を越えようとしてくる者への焦燥感。神格化されることの居心地の悪さ。
きっとそれは、なったことのある者にしかわかるまいと思う。
そして、母親であるレイアの胸中は…想像するだけで苦しくなる!

今後のカイロ・レンの行く末、それがとても気になり目が離せない。

今作でもルークとレイアが画面を引き締め、重みを出していた。
これからはどうなるのだろう?
新旧、ファンの交代もあるだろう。
こんなにファンが多く息の長い大作に名乗りを上げたライアン・ジョンソン監督。私はそれだけで野心のあるチャレンジャーだと思う。

好きかどうか?そこを問われると…。
一応、高評価ではあるけれど、クラシックな作品のようによりシンプルな方がメッセージは伝わりやすいのでは?という思いがある。でも、時代を考えると正義の意味も複雑になっているし、、その辺りはやはり賛否両論だと思う。

でも!好きなシーンも多く、続きが気になって仕方ない!ということは、まだまだ観続けていきたい証拠。

次回作以降にも期待したいと思っている。



*すみません、2〜3未見、にわかファンのどうにも的を得ないレビューでした。。
やはり、シリーズ全作に遡る必要がありますね。


最後に…

実質的には今作が遺作となった、長い間スターウォーズ作品に大いに貢献してくれた愛すべきキャリー・フィッシャーに哀悼の意を捧げたいと思います🍀

たくさんの夢を、ありがとう!!

May the Force be with you❣️
あーさん

あーさん