タキ

スター・ウォーズ/最後のジェダイのタキのレビュー・感想・評価

2.5
前作をおさらいしてからの視聴だったので随分期待して見てしまった。
ハッキリ言って長いのに内容が薄い。
話がとっちらかってていったい何に焦点を当てて描きたいのかまったくわからない。ルークとレイが師弟というほどの関係を築くこともなく別れてしまったのは肩すかしだった。レイの能力は今のところは血筋とは関係ないようだが、訓練をたいして積んでもないのにあの腕前なのはどうしてなのか。ルークですらあんなに訓練してたのによくわからない。フォースというものが従来のものとは違った解釈のような気がする。ただ念力で岩をどかすような幽体離脱のようなそんなものではなかったはずだ。フォースがスカイウォーカーの血の呪縛から解き放たれたとすれば誰もが潜在的に持っている能力ということになるのか。ラストシーンの少年もフォース使いのようであったしスターウォーズの方向性が大きく舵を切ったように思う。
そしてルークもなんだか性格が様変わりしているように感じた。寝ているベン・ソロに斬りかかるようなそんな人間だっただろうか。そうしなければならない理由がただ恐怖を覚えただけという釈然としないものでいまだにモヤモヤしている。カイロ・レンにしてもなぜいきなりスノークを殺そうと思ったのか感情の流れが急すぎてよくわからなかった。
全体に必要なシーンがないのにいらないシーンが多い。レイア姫が船外に放り出されて生きたまま帰ってくるシーンは必要だろうか。フォースの力を今まで使ってるシーンがほぼないのに訓練なしでそれは可能なのだろうか。それからポーとホルド提督の確執のくだりは本筋となんら関係ないのでなくていいしフィンとローザのシーンを入れることによってレイとカイロ・レンのシーンがブツ切りになって気持ちの流れが途切れてしまうのが本当にもったいなかった。ローザがいきなり最後にフィンに告白したのもとってつけたようだったし恋愛のシーンは無理に入れなくてよかった。
あからさまな恋愛よりもレイとカイロ・レンがお互いを近くに感じているというシーンはよかった。スノークの策略だったようだがとってつけたようなキスシーンよりよほど濃密なラブシーンに見えた。このふたりの進展には期待したい。ローザが生きているようだがフィンとレイとの三角関係にするつもりなら心底がっかりするのでやめてほしい。
あと笑いのセンスが微妙なのも気になった。無理に笑えるSFにしなくてもいいのに何を目指してるんだろう。マーベルチックにしたいんだろうか。
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