よしおスタンダード

スター・ウォーズ/最後のジェダイのよしおスタンダードのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

No.2525。ツッコミどころは確かにたくさんあるけれども、総じておもしろかったです。

そもそも私は根っからのSWファンというわけでもなく、いわば普通の映画ファンとして一作一作を見てきたにすぎないので、本作が一部ではかなり厳しい批評にさらされていることも知りませんでした。

批判されている点として
1ダイバーシティへの過剰な配慮
2フォースの超能力化
3スノークのしょぼい死に方
4ルークのこじれちゃった人間性
5ホルドの特攻
6反乱軍の指揮系統の危うさ

などなどあるようですが、個人的に感じたことを書いてみます。

1に関して

ダイバーシティ(多様性)は、現代の映画界、特にハリウッドでは欠かせないキーワードです。メインキャストには白人だけでなく、有色人種、女性、アジア系など、偏らないように配役しなければなりません。

本作では、ベトナム系アメリカ人のケリー・マリー・トランがローズ役として出演していますが、ローズのエピソード全体の必要性も含め、賛否あったようですね。

・・・これって、正解ないじゃん。自分があまり好きじゃない役者だったら人種とか関係なく批判するんだろうし、毎回毎回、この手の論争は不毛で嫌だなぁと思ってしまう。

2に関して
これはさすがに私も違和感ありありでした。フォースって、もっと神秘的で、東洋的で、哲学的で、形而上的なものとして、フォースだけは「結局なんだかよくわからないもの」のままであってほしかった。

本作ではルークがフォースのことを言葉で説明しすぎのような気がするし、やっぱりフォースって、若きルークがヨーダに最初に会った時の、ヨーダがまとってたあの「よくわからんけど凄そうな」オーラみたいなのが、個人的にはフォースの印象なので・・・。

それよりなにより、監督がエイブラムスからジョンソンに代わったことで、こうも作品の印象が変わるのか、ということに驚きまくりでした。

エイブラムスって、作品全体の流れを重視した作りのような印象があり、一方、ライアン・ジョンソンは、「画力」の方が目立ってる感じがある。

画に力があるのはもちろん悪いことじゃないんだけど、船外に吹き飛ばされたレイアがフォースを使って戻ってきたり、ラストのルークの謎の分身!?とか、「そこ、画に力入れるとこ!?」みたいなのは確かにありました。

逆に、ラストの戦いでは、夕日を背にしてたくさん並んでるAT機、その前のレン、そのレンに正対してるルークの背中、このショットはとても美しかった。