KanaiSatoru

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明けのKanaiSatoruのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

あけましておめでとうございます、映画小僧です。年末年始にスターウォーズエピソード9を観てきた感想です。
(注意)
かなりネタバレしています、これから見る予定の方は読まないでください。

------------------------------

まず40年間の歴史にお疲れ様と言いたいです。
映画界を盛り上げてくれた偉大な映画であることは間違いなく、その点において感謝の気持ちは当然あります。
その音楽、ダースベイダーを始めとするキャラクター、ライトセイバーという武器など、信者と言われる熱狂的なファンを生み出し、シリーズ全てにおいて社会現象を起こすまでの映画など、なかなか存在しないものです。

そんな中で観た本作ですが、なかなかエピソード9単体での感想は難しく、どうしてもシリーズでの評価をせざるを得えません。
なぜなら、単体で観たら上手くまとまっているという高評価になるのですが、3部作というか9部作で観ると、頂けない部分が多過ぎて、、、
というわけで、今回は、その頂けない部分のうち、最大の問題点について触れてみます。

それは「脚本に一貫性がない」というものです。

どうしてこうなったのか?
それは、7.8.9を1つの作品として脚本を作っていませんね。7を作って、8の脚本作って、その後に9の脚本を作ってるのでは?と思えます。
そもそも今となっては、エピソード7を見切り発車で作ったのがバレバレなのです。
実際に監督は、エピソード7を作っている時は、目の前の事で精一杯で、8.9作はかなり先の作品という考えで作っていた、とコメントしています。

具体的には、パルパティーンが大ボスとして出てくるあたりが突然過ぎます。
7.8では、パも字も出てませんでしたよね?
またフォースが魔法のように都合よく使われていて、なんでもありになっています、こんな力があるなら、もっと前からジェダイ達は力を使って戦っていたはずです。
さらにはレイがパルパティーンの孫でした、という展開。開いた口が塞がらないとはこの事です。

過去作からの流れを無視、あるいは、過去作でノーヒントだった話を驚かすためだけにブッ込んできた、という印象が強く、途中から付いて行けなくなりました。

コアなファンのコメントを見ると、愛してやまないスターウォーズを否定できず「お祭り映画だからこれでいいんだ」と言いますが、かなり強引に自分を納得させているように思います。

そんな訳だから、せっかく盛り上げるために用意したパルパティーンを倒すためのプロセスが、単なる幼稚な回り道(時間稼ぎ)に見えてしまい、脚本自体が間延びした印象です。

どうでもいいスパイの話や、惑星エクセゴルへの道を示すウェイファインダーが都合よく2つ存在していて、カイロレンがそのうち1つを破壊するくだりとか、その見せ場を撮りたかっただけなのがミエミエで、シーン1つ1つに必然的性が感じられません。(つまり、大嵐の中、デススターの残骸の中へ出向くシーンは不要なシーンですね)

ではいいところはないのか?
そりゃありますよ、カイロレンがカイロレンを捨てて、ベンソロとしてダークサイドから戻ってくる部分とか、レイアが死んでポーがリーダーとして成長する物語とか、各惑星に散っている援軍が最後に一丸となって登場するシーンとか。
胸熱な展開はあります。

でもまあ、ストーリーとしては予定調和ですよね。パルパティーンの孫的な話以外、意外性はほぼありません。
戦闘シーンも何処かで観たシーンの焼き回し。
どうしても最終エピソードとして上手くまとめた、プラスマイナスゼロという評価です。
ファンの方々、気を悪くされたらゴメンなさい。
個人的には79点です。

本年もどうぞ宜しくお願いします。
KanaiSatoru

KanaiSatoru