「ぼくとアールと彼女のさよなら」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

※この映画と、小説「煙か土か食い物」のネタバレも一部含みます。


人と関わる事を拒み無難に生きようとする高校生グレッグと友人のアール、白血病におかされたレイチェルの交流を描く。


誰かが生きていたと言う事はそれだけで価値がある事なのかもしれないし、無い事なのかもしれない。
誰かが死んだ時、その人生をどう受け取るかは自分次第だ。
私は、価値があるものだと思いたい。


この物語の良い所は多くの人が指摘するように、いわゆる難病ものなのだけど語り方が良い意味で少しドライで、変に泣かせようとしていない所。
肝心な言葉を面と向かって台詞で語らせずに、終盤のある展開で自然に描いている所も良かった。



そして、舞城王太郎の「煙か土か食い物」のこの一節を思い出した。

「生きてても虚しいわ。どんな偉いもんになってもどんなたくさんお金儲けても、人間死んだら煙か土か食い物や。」

「ねぇ、奈津川さん 人間は死んだら誰かの思い出になるのよ。
人間は死んでからも、生きていた証をいろんな形で必ず残すのよ」


人は死んだら、誰かの思い出になる。私たちは、思い出に背中を押されながら生きている。
人の思いは本来見えないものだけど、この映画ではそれが上手く視覚化されているように思った。
色々グサッと突き刺さる映画でした。
こういうゆるーい青春映画好きだな〜
グレッグのどこのグループに属さず自信がなく、捻くれてる感じに自分を重ねました。
僕もかなり捻くれていて、いけてるグループが苦手で孤独で目立ちたくないのでグレッグの気持ちが凄くわかります。
ただ1人は嫌なんでアールとレイチェルみたいな友人がいると凄くグレッグ自身心地良くて安心感を感じたんだろうなと思います。
グレッグとアールの友人じゃなくて仕事仲間という一見冷めた関係が個人的には凄く好きでした。
甘酸っぱい青春映画でした。
僕らのミライへの逆回転を思い出す映画愛に包まれる作品でした。
登場する3人の役者の今後に期待!
〈/誰かの為の何かのお話/〉

【Introduction】
『○○君って、誰に対しても優しいよね』
『○○君の怒ったとこ、見たことないよ』
『○○君なら何でも出来そうだよね』
『○○君は凄いなぁ』
......違う。
全然違う。
その評価は間違ってる。
誰に対しても優しいのは、誰に対しても関心がないからなんだ。
怒らないのは、何がどうなってもどうでもいいからなんだ。
何でも出来る?
凄い?
違う違う。
これっぽっちも合っちゃいない。
僕はそんな奴じゃない。
僕はただ、僕の傷つかないシナリオを考えてるだけなんだ。
僕が傷つかないシナリオ。
誰も僕を傷つけないシナリオ。
誰にも傷つけられることのないシナリオ。
だから僕は誰とでも仲良くすると同時に、誰とも仲良くならないようにしているんだよ。
一線を超えないように。
傷つかないように。

────でも待てよ。
僕はふと立ち止まる。


《《僕はいったい、何がしたい?》》


......その答えを、僕はずいぶんと後になって知ることになる。




【Cast and Crew】
■監督は“アルフォンソ・ゴメス=レホン”
...この人のことはあまり知りませんでしたが、独特な映像センスにすぐさまファンになりました!
ドッキリ番組みたいなカメラ位置から撮ってみたり カメラを横倒しにしてみたり コマ撮りアニメーションを挟んでみたりと、なかなか大胆に遊んでらっしゃった。。
■脚本は“ジェシー・アンドリューズ”
...今作の原作者でもあるそうですねこの人。
今作のような緻密な脚本は、例え僕が何度輪廻転生したところで、一ミリも書けやしないのだろうなぁ、、。
■主演で“トーマス・マン”と“オリヴィア・クック”
...2人とも演技上手すぎるんだよなぁ〜。
刻一刻と変化する心情が観ているこちら側にも伝わってきて、動きのない会話だけのシーンであってもずっと観てられます。。こんな人達欲しい。
■助演で“RJ・サイラー”
...今作のタイトルの《ぼく》と《彼女》以外のキャラクターを演じてる人です(※さよならの方じゃないですよ)。
はぁぁ...この人もまた良い演技するんだよなぁ...さすがタイトルの2割くらいを埋めてるだけあるわぁ。。




【Plot Summary】
最初に断っておくけど、この話は人に聞かせるようなものじゃない。僕にとっての、あまりに個人的な物語だからね。
僕がまだ高校の三年生だったあの(最悪な)一年間。
その一年の始まり...つまり、僕とレイチェルとの最初の(最悪な)出会いから物語は始まる。
僕と彼女の出会いの日。
絶望的な友情の始まりの日。
彼女が...癌だと診断された日。
そう...彼女は白血病だった。
ここで何人かが思い浮かべただろうシナリオを訂正させてもらいたいけど......彼女は死なない。大丈夫、安心してくれていい。
重ねて訂正したいのが、僕と彼女は初対面じゃないってこと。最近は疎遠になってたけど、一応幼馴染だ。
幼馴染ってのもあってか親同士の仲は良いみたいで、僕は母さんにどやされて無理矢理お見舞いに行くことになった。
[絶望的な友情:1日目]
────物語が始まる。




【Review】
僕は闘病ものの映画が得意ではありません。
むしろ毛嫌いしてるくらいです。
某チャリティーな24時間番組のドラマは大嫌いです。
人の《死》を扱って安易に《感動》させているからです。
僕はシナリオの授業で納得出来ない発言を聞きました。
『ここで絶対に感動させないといけないから〜』
感動《させる》??
させる?
感動させるとは何でしょう。
感情を動かす=感動ですから、何か観客の感情に刺激を与えればいいのでしょう。
具体例を挙げるならば、
《例1_離ればなれだった親子の再会》
《例2_壮絶な復讐劇》
《例3_大切な人の死》
この例には必ずといっていいほど《死》が登場します。
させる?...どうも納得がいきません。
登場人物の《死》を利用して、観客を感動《させる》。
この行為を、僕は単純に《怖い》と思いました。
物語の一要素として《死》が扱われるのは大丈夫なのですけれど、闘病もののシナリオでは大々的に《死》を取り扱っていて...僕はシナリオの先生の言葉が、この手の作品を観るたびに脳内に反響してしまうのです。
だから僕は、闘病ものの映画があまり得意ではありません。
と、ここまで書いておいてアレなのですけれど、今作は例外です。
何故なら誰も死なないから。
嘘だとお思いの方...大丈夫。安心してください。
僕が嘘をついたことが今までありましたか?
大丈夫です、大丈夫。
レイチェルは死にません。
大丈夫。

.........今作は泣かせにかからない演出に凄く好感が持てます。
会話もユーモアに溢れているし、カメラワークも独特。。
カット割りもテンポが良く、サクサクッと観れます。
唯一、、長回し(5分20秒)で撮られたカットがありましたが、それまでサクサクしたカット割りだったぶん...心にきます。。
一応どんなシーンなのか言いますと...今まで事なかれ主義だった主人公が、彼女の『治療をやめる』という発言に対して(恐らく)人生で初めて口論をする場面です。
あのシーンには長回しが必要だった。あのシーンの為にそれまでのシーンを軽快にする必要があった。そのような工夫に、観ていて『スゲェな』と感心してしまいました。。

アールと主人公とで撮っている自主制作映画が面白そうで親近感を覚えたってのも、この映画を好きになった一つのポイントかもしれません。自主制作で自分達の為だけに映画を創っていた主人公とアールが、レイチェルにどんな映画を創ってあげられるのか...自己満足で終わっていたものを、誰かに観てもらう為の作品として新たに創る。
これはとても難しいことです。
彼らがどのような作品を創ることになるのか...僕はこの答えに涙を堪えられませんでした。
彼女の為だけに創られた映画。
それを観る彼女の目。
最後まで観ていた彼女の目を、僕は忘れることはないでしょう。
とても、とても優しい物語でした。




【digression】
今回はなんとか字幕をつけて鑑賞出来ました!!
よかったぁ〜、こんなユーモア溢れる会話を理解出来なかったら台無しだよぉ〜( ´∀`)。
あ、でも吹き替えのレイチェルの声、早見沙織さんじゃん!
はやみんさんじゃん!!
うわぁ〜、、吹き替えで聞きてぇぇ〜、ミスったぁ〜。
(もちろんオリジナル音声も良いのですが...)
もう...リモコン買おうかな、苦笑。。
不便で仕方ないぜぇ〜(スギちゃん風(古))。
学校が舞台のお話。決して目立つわけではないグレッグとアール。そんな彼らには2人だけの楽しみがあった。ある日レイチェルという学生と知り合うが、彼女は大きな問題を抱えていた。日々深刻化していく問題にグレッグはどう向き合うのか。
カメラワーク、映画で使用される物も独特で、最初はなかなか入り込めないと感じていたが、終盤からラストにかけての心に訴えかけてくるシーンの数々にはやられた。
気持ちの伝え方はその人次第。心に残る映画でした。
難易度高め。
最初の学校内のグループを多国籍で表現している発送は面白く感じました。主人公は人付き合いの苦手な何処にでもいる少年ですが、そんな人物でも何かのキッカケで他人に大きな影響を与えている事がある、という事を改めて思い知らされました。本人にとっては何も感じない言葉や行動がである。心に残った台詞はヒロインの女の子が『他人に言われたからじゃなくて、私の為に行動してよ!』という台詞です。ラストの大学案内を開いたら3人でアイスクリームを食べている場面が描写されていて、グッと来ました。
あらすじは面白いけど本編は劣化してしまったパターンの映画でした。ミシェルゴンドリーとウェスアンダーソンを足してポップな時のノアバームバックで割ったような青春物語って感じでしょうか。

タイトルに名前が加わっているわりには、アールの存在感が薄い気がしました。主人公を軌道修正する役回りではありましたし、ストーリーの構造上無くては成らないキャラではあったのは事実ではありますが、弱いというかなんというか。どうしても黒人でなければならない理由も感じられませんでした。
たぶん、それはアールだけに限ったことではなくて、キャラクターが立ちそうなんだけど、うまく写せていない、写しきれていないキャラが結構いたと思います。例えば、主人公のお父さん、先生、お母さん、ヒロインのお母さん(MILFっぽい感じを出そうとしているのか、はたまたそうでないのか、よくわかりませんでしたが)。ただ、アールのお兄ちゃんは絶妙な立ち位置で映画に味付けしていたと思います。とにかく、多くの登場人物が勿体無い使い方をしているように思いました。

ヘラジカの女の子がめちゃくちゃ可愛いってほどじゃないし、巨乳ってほどでもない。彼女の学内に於ける立ち位置も明確でない。ちょっと変わった割に可愛い女の子、って感じなんでしょうか。いずれにせよ、いつもアメフトのエースの横にくっついているわけでもないので、キャラクターがイマイチよく分からなかったです。もっともそれは、僕が少々ステレオタイプなだけなのかもしれません。

ストーリーもお涙頂戴展開で、20年前くらいに茶葉を急須に入れてから一度も新しいのに変えてないお茶を飲まされているような、どうしたって出涸らし感が否めない内容でした。

高校三年生の
グレッグ、アール、レイチェルの物語

グレッグ→高校ではどこのグループにも
属さない変わり者。趣味は映画作成
アール→グレッグの唯一の仕事仲間(友達)
グレッグとともに映画作成
レイチェル→同じ高校に通う目立たない系女子
急性骨髄白血病になる。
毎日お見舞いにくるグレッグに少しずつ心を開く

この3人のセリフとか距離感が絶妙にいい
高校のグループを国に例えるグレッグ最高すぎ

レイチェルに捧げる映画で
みんなが微笑むシーンでめちゃ泣けた
ラストシーンもめちゃくちゃいい

3人で食べたアイスの思い出は永遠に
【2017/084】
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