2022年4月3日
『殺人捜査』 1970年イタリア制作
監督、エリオ・ペトリ。
イタリア。ローマ。
市警の殺人課の課長(ジャン・マリア・ヴォロンテ)は、
愛人のアグスタ(フロリンダ・ボルカン)を殺害する。
課長は、自分から警察に通報し、証拠を残したまま
部屋を出る。
その時に、アグスタの浮気相手の学生パーチェとすれ違う。
アグスタ殺しの捜査に課長も加わるが、捜査は難航する。
殺人の動機。
・愛人から罵倒され、侮辱される課長は自尊心が
傷ついていた。
・愛人とその浮気相手の現場を課長は見た。
いやーーー、おもしろかったす(^^♪
どこに、どのように、オチるのかと思ったら、ムフッ・・
ラストの「部長、みなさんがお見えです」からの以降は、
夢!だったのね。
次にベッドから起き出すまでの、うたた寝だったんだ。
その夢で、自分のとるべき行動を考え、整理できたん
だろうな。
そして、起き出して以降は、落ち着き払った冷静な態度の
部長。
課長、そして出世しての部長を演じたジャン・マリア・
ヴォロンテさんあってのこの映画!!
不敵な態度と微かな笑み、素晴らしい演技でした。
ラストの警察幹部一団が、マフィアに見えてしまう。
「彼は法の召使いだ。法律に隷属している」こと自体は
良いことだと思うけれど?
そのような人が殺人を犯したなら、法に従い、自首して
逮捕されるべきだ。
それをさっさとしないから、話はややこしくなり、
隠そうとするのはおかしい。
法に隷属しているというより、警察権力に隷属している
という言い方が正しいのかも。
レビューしている人は少ないけれど、アカデミー賞
外国語映画賞を受賞している映画。
主人公が悩みながらも、権力に傘を着る姿がよく描けている。
おススメ映画です。