Clara

ワタシが私を見つけるまでのClaraのレビュー・感想・評価

ワタシが私を見つけるまで(2016年製作の映画)
3.0
眠らぬ街NY。そこで暮らす4人のお独り様女性のお話。

中心になるストーリーは、ダコタ・ジョンソン演じるアリスの話。長年付き合った恋人との関係をマンネリに感じ、一人の時間が欲しいと距離を置くことを彼に告げる。あるあるですね。距離を置く=別れると解釈する人が多いのではないかと思うけど、アリスにそのつもりはない。職場の同僚ロビンと夜遊びしに暮れ、ちょっと尻軽化しちゃう。彼の元に戻ろうとするけど、そうはいかないのが世の常。
彼に距離を置きたい宣言をしたとき、”自分の好きなことができていない”発言をしたけど、彼にきっぱりと「それは僕のせいじゃない」と言われる。この時点で、自分の足で立っていないことや他責していることに気付ければよかったけれど、彼女にはまだそれができなかった。
遊びまくって、間違って、孤独を感じて、また失敗して、他責して…そうして1つの答えにたどり着く。一人になるとはどういうことなのか、何のために必要なのか、そして自分は誰なのか。

4人の中で1番若いのがアリス。だから彼女が一番迷走しているんだけど、若いうちに成長できれば全然問題ない。1番ぶれずに自分をよく理解しているのがロビン。自立していることと年齢ゆえに自分の心に制限をかけて、本当に欲しいものを見て見ぬふりしてしまうのがアリスの姉。そして、理屈先行で自分の心や感覚を無視して可能性を狭め、数少ない可能性に必死の形相でしがみついてしまうのがルーシー。といったところかな。

無茶苦茶に見えるロビンを演じたレベル・ウィルソンの存在が抜群だった。人は見かけによらないことを示している。自分を本当に理解していて、いつも全力、体当たりでパワフルなのが魅力的だった。
Clara

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