タカシ

美女と野獣のタカシのレビュー・感想・評価

美女と野獣(2017年製作の映画)
4.0
『全部CGでも人が出ていれば実写』


あーこれは劇場で観ればよかったやつだ。

元になったアニメ版は確か一度観た記憶があるが、細部はさっぱり覚えていない。ラスト、野獣が人に戻った時にのっぺらした、いかにも記号的な美青年になってしまった事にひどくがっかりした記憶だけがいやに明確にある。
今回はそんな気分にならなかっただけでも良かったなあと。
それどころか後半かなりホロリと来たりして、うん結構作り手の思う壺だな私。

今回はなんと言っても、エマ・ワトソンの魅力につきますよね。このキャスティングこそこの作品の成功の一番のカギという気がします。
ただアニメ版はもう少し大人の女性感があった気がするんですが、どうでしょう?
エマ・ワトソンは少し少女のイメージが抜けきれないかな。ま、「ハリー・ポッター」一作も観てませんが。

それにしても、お城のシーンはどれくらい実写(実物)で撮影されてるんでしょうか?
エマ・ワトソン以外はみんなCG?
セットぐらいはあったのか?
多分キャラクターは声の担当された俳優さんの演技をモーションキャプチャーで取り込んで、CGを作ってはいるんでしょうけどね。
でもそれじゃ実写とアニメの違いはモーションキャプチャーのあるなしだけ?
といろいろ考える一作。

後はそう、「シェイプ・オブ・ウォーター」との関連ですよね。
ベルという変わり者で村の中でははぐれ者らしいけど、とびきりの美少女。
野獣は結局ハンサム王子に戻ってめでたしめでたしじや、「あなたの美しい心を愛した」というテーマは嘘になる!というところから生まれた「シェイプ~」。
まあデル・トロ監督の言わんとするところはよく分かるんですけどね(私の、アニメ版の結末の不満とおおむね一緒だから)。
それに加え、心の美しくない人間はどうでもいいのか、簡単に扇動されてしまう市民たちはそれでいいのか、不満は言い出したらきりがありません。
おとぎ話はあまりアップデートさせてもしょうがない気もします。

エンドロールに入る前のキャストたちのカーテンコールがお気に入りです。
いろいろ言いましたが、うん好きな作品です。
セルBlu-ray(吹替版)にて。18.03.11
2018#025