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美女と野獣のnaoズfirmのレビュー・感想・評価

美女と野獣(2017年製作の映画)
3.7

プリンセス🎬

ストーリーは美しい心を持つ女性ベルと野獣の恋の行方をオリジナルの魅力を損なう事なく描いた作品でした。今作は小学生の頃、何度も観た大好きな作品。ビジュアルの圧倒的再現力と画面を彩るきらびやかな装飾、そして新たなストーリーを追加したことでよりグレードアップされた物語でした。

何と言っても、ベル役のエマワトソンキレイすぎです。実写化が失敗する要因に、“原作のビジュアルを再現した結果、見栄えがチープに見えてしまう”ってのがあると思いますが、エマのベルは100点満点、てかアニメ版のベルよりキレイでし。どこの角度から見ても顔アップのシーンもとにかく綺麗で2次元に勝る3次元の美しさです。

"once upon a time"
お決まりのセリフで始まる美女と野獣いきなり野獣になる前の王子が登場します。これはかなり衝撃でした!初めて美女と野獣を見た時、野獣が王子に戻った後に「こんな顔だったんだ!」という驚きがあったんですが、今作はいきなり答えをみせてしまいます。波乱の幕開けです。嵐の夜、暖を求めて城を訪ねてきた老婆を拒絶し、みすぼらしいと笑い飛ばす王子と使用人たち。老婆はたちまち魔女の姿になり、城中に呪いをかけます。ここをしっかり描写したのはすごくいいなと思いました。

見所は沢山ありますが特にベルが晩餐会に招待される場面のミュージカルシーンは圧巻です。今作は劇中の随所にミュージカルシーンが出てきます。冒頭のミュージカルシーンでは、主人公ベルが住む村人全員がキャストになり、ベルの登場と共に華やかに映画が進みます。ミュージカルのシーンでは普通の演技よりも、よりキャラクターの心情が伝わってきますね。個人的に一番のお気に入りシーンはルミエール、コグスワースをはじめとする野獣に仕える人々がベルのために晩餐会を開いてくれるところです。お城の厨房から続々と料理が運ばれてくるのですが、ルミエールの合図と共に食堂が一気に華やかに彩られます。お城に仕える人々総出でベルの食事を楽しませようと、踊りやショーを繰り広げます。その光景はまさに夢のようでした。不安そうにしているベルの心を解きほぐすために美しさが広がるスクリーンに思わず釘付けになりました。

そして人間らしさを取り戻していく野獣が抱く愛に震えました。最初はぶっきらぼうに、横暴にベルに振る舞う野獣でしたが、彼女と一緒に過ごす内に野獣は人間らしさを取り戻していきます。そして、ベルに対して恋心を持った野獣が歌うこのシーンでは、野獣の心の奥深くにある愛が一気にあふれ出ます。わがままで、傲慢な性格が故に野獣に変えられてしまった王子が少しずつ人間らしさを取り戻して、ベルに対して愛情を持つまでの過程は本当に観ていて胸が熱くなりました。
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