Aya

クリミナル・タウンのAyaのレビュー・感想・評価

クリミナル・タウン(2017年製作の映画)
3.3
#twcn

アンセルくんが徹頭徹尾ダメ子ちゃんな珍しい映画でした。

映画のトーンも終始真面目で、ガチのサスペンスを作った模様。
そのわりに話がミニマムすぎるし、主役2人が豪華すぎて割食った感もあり。

アンセルくんとクロエたんが高校生カップルだとう?!(正確には違う)

「アンヴィル」はよかったし「ヒッチコック」も良い評判を聞いていたサーシャ・ガヴァン監督作品。
配信スルーのマコ兄案件「セレニティー:平穏の海」の監督が脚本ですか。

ワシントンDCで暮らす高校生。
理屈っぽくてロマンチスト、アナログ好きのアンセルくんと、内気ではないが、協調性がない秀才のクロエたん。
2人は幼なじみでいつもつるんでいるが、ある日、決定的な分岐点に差し掛かる。

そう。
SEXだ。
どちらもフリー。どちらもバージン。そしてどちらもお互いを愛してはいないが、心許せる間柄だ。
高校卒業、大学入学(ってか大学入試)を控え、2人は挑戦することに。

好き同士だが、恋愛対象ではない。
事が済んで、お互いに重要な一歩を歩んだ感を噛み締める。

ビジュアルはいつものクロエたんとアンセルくんだから、モテない&友達がいないカースト最下層の設定の説得力のなさハンパねえw

と、最初は思ったんですけど、だんだんアンセルくんが挙動不審(歩き方とか最高!)で不器用で、あ、こいつカースト下位じゃね?みたいに見えてくるんだからアンセルくん演技うまい!

何気、同い歳の2人。
この2人もたまにインスタライブとかやってたし、仲良しですね。
アンセルくんて根っからのJocksなので誰とでも仲良くなれるし、NERD丸出しの私に対してもめちゃ優しかったですよw

初めての経験。

一生の思い出の日になるはずだったが、2人がことに及んでいる時、高校の友人ケビンが殺されてしまう。
この日は2人とって友人が死んだ日になってしまった。
ショックで何も考えられない。

「ギャングに殺された」という警察。
警察も真面目に取り合ってくれず、納得のいかないアンセルくんは独自で調査を始める。
どうやらこの殺人事件に固執するもう一つの理由があるようだ。

クロエたんが2回目のSEXに誘ってきたアンセルくんを断るときに
「魔法が溶けちゃうかも」
って言ったの超可愛いし、いきなり朝チュンで2人がベッドにいるシーンになったときにアンセルくんニッコニコで可愛いすぎる!

でも付き合わないんだねえ。
幼なじみからセフレって感じかな?

でもいんじゃね?
見てる限りめっちゃ好きそうに見えるけど、ロマンチックは最後にやってくる・・・。
後、アンセルくんの言ってるよくわからない恋愛感にあってるんじゃね?

ちなみにそれぞれの親との関係性も描かれる。
クロエたんのおかんは完璧主義で娘を縛りがち、アンセルくんのおとんはビジネスに失敗して、少し落ち込み系。

若さとトラウマ故のアンセルくんの暴走かと思いきや、本格的なサスペンス展開へ突入する。
「彼を殺したい人間んがいるとは思えない」と信じて突き進むアンセルくんの行動が裏目に出る。

人は一面ではわからないところがあるよね。
私の知ってるあの人は私の知っている一面が全てではないのが当たり前だから。
それがわかっていないアンセルくん。

ビデオカメラを使って、いろんな人の証言を聞きに回りながらも、さくっとクロエたんにアピールしたりもする。
クロエたんも秘密の証言を聞きつけ、危なっかしいアンセルくんの捜査へ協力することに。

2人でケビンと親しかったというPusherへ会いに地獄のように危ない場所へ。
(ワシントン基準の危ない場所a.k.aミズーリではいつもの風景)
まあ脅されて追い返されるんですけどお。

そいつはアンセルくんの幼い時の友達。
ダニエル・フラエティくん。彼はあれだね・・・角度と時期によってすげえ美青年に見える時と、ダサく見える時の差が激しいね。

しかし、正直な話、アンセルくんのこの役情緒不安定すぎね?
クロエたんが大事なパーティーしてるのに、いきなり押しかけて自分の抱えている不安を語って泣き出したり、思春期とはいえちょっと・・・迷惑だわ。

しかもPusherに良いように使われてるし。
よくある情報が欲しけりゃ、仲間を抜けたきゃmule(運び屋)やれっていい方向に転んだの見た事ないパターンw

なんかビジュアルの皮のジャケット着ててちょっと不良っぽいのとは真逆じゃねえか!

音楽演出が控えめなのですが、デビット・ボウイが多用される。
2017年映画ですからねえ。今作に合ってると思います。

全体通してみた感想は、変な映画、って感じ。
ビジョンが定まってないのか、技量が足りないのか・・・。

サーシャ・ガヴァン監督、これが彼の描きたいものなのであればちょっとキャリアと年齢に不相応ですねえ。
それか俳優押しのお仕事映画だったのか?
(それにしても変すぎ)

Aya

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