きゅうげん

ロスト・シティZ 失われた黄金都市のきゅうげんのレビュー・感想・評価

3.9
ひとりの少佐が、ときに熱烈にときにクールに幻の黄金都市を追い求める半生を、仕事や家庭との苦悩・葛藤、時代背景や社会階級などの政治的動向を絡めて、理知的かつ夢幻的に描いた秀作。
単なるアドベンチャー映画ではなく、探検に魅せられた男とその家族・友人の一代記として観応えのあるドラマです。
(しかし最後の奥さんはあまりにも可哀想……)

もちろん秘境探索モノとしてのモンド感とか、『アギーレ』『フィツカラルド』的目配せとか、ジャンルとしての面白みも忘れてません。
「密林なのに音楽?→突如現れる華々しいショー!」っての、みんな大好きですね〜。あの狂気感・祝祭感・場違い感が琴線に触れるんでしょうか。
ただ可哀想な奥さんもそうだし、チャーリー・ハナムがこういう役やるっていうのが。
……英国紳士の演歌みたいな映画ですかね?