Maki

リトル・ボーイ 小さなボクと戦争のMakiのレビュー・感想・評価

4.6
普段映画鑑賞しても滅多に泣かないのですが...しょっぱなから大・号・泣(笑)←子供が主人公の戦争ものに弱い(TT)

太平洋戦争を、アメリカ人の少年の視点から描いています。

【あらすじ】←ざっくり
同年代の子どもたちよりも小柄な主人公・ペッパーは、近所の子どもたちからイジメられる日々を送っています。そんなペッパーの憧れのヒーローは、自分の父親。心優しい父親はペッパーの絶対の味方であり良き”相棒”。二人は一緒に出かけたりヒーローごっこで遊んだりと、幸せな毎日を送っていました。
そんなある日、ペッパーの兄が扁平足を理由に徴兵を免除され、父親が代わりに徴兵されることに。敵国は日本。ペッパーは日本を恨み、父親との別れに涙します。
父親が戦地に送られて暫く経ったある日、ペッパーの前に日系人・ハシモトが現れます。ペッパーは勿論のこと、ハシモトは周りのアメリカ人達からも憎まれ、レストランの立ち入りを禁止されたり、スーパーで物を買わせて貰えなかったり、車に落書きをされたりと散々な目にあっています。ペッパーもそんなハシモトの家に密かに近づき、窓に石を投げてしまいます。
はじめハシモトを憎んでいたペッパーでしたが、次第に2人は打ち解け、絆を深めていきます。日系人・ハシモトと仲良くしながらも、戦争が終わって父親が無事に帰ってきてくれることを願うペッパーでしたが、そんなある日、広島に原爆が投下されるのです。。。

【感想】
完全にアメリカ人視点で太平洋戦争が描かれるので、原爆投下に歓喜するシーンもあり複雑。『この世界の片隅に』を鑑賞してそう日が経たない時期に観たので余計に...。しかし、アメリカ人視点で第二次世界大戦を追っていくのは新鮮で、良い経験になりました。
また、当時日系人がどのような扱いを受けていたのかを知るきっかけにもなりました。
『リトルボーイ』といい『この世界の片隅に』といい...何の罪もない一般市民が戦争に巻き込まれ、犠牲になっていく姿には胸が痛みます。日本人にもアメリカ人にも優しい家族や大好きな恋人がいて、ごくごく普通の生活を送っていたはずなのに、どうして殺し合わなければならなかったのか...考えれば考えるほど遣る瀬無い気持ちになります。

子供が主人公の戦争ものに弱すぎるので、レビューが甘々な可能性大!!なのですが(笑)、私にとっては非常に印象に残った一作となりました。
Maki

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