まめもやし

悲しみの忘れ方 DOCUMENTARY of 乃木坂46のまめもやしのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

いじめ、不登校、友人関係、引きこもり、貧乏な生活。テレビやステージ上で見る華やかな彼女たちは、様々な過去を抱えていた。様々な悩みや問題を抱えながらも、乃木坂46のメンバーとして選ばれ、新たな道を歩んでいく。ところがいざ乃木坂や選抜メンバーやセンターに選ばれても、「本当は選ばれたくなかった」「やっていけるか不安」と嘆く。アイドルなのにネガティブで内気な子が多い。過去への嫌悪が強いメンバーが多い。こんな彼女らを応援してていいのだろうか?アイドルになりたくて努力している人は他にごまんといる。しかし彼女らを応援したくなるのは、悲しみを忘れてそこに希望が見えるからだ。どこにも居場所を見つけられなかった人たちが、同じ境遇の人と新たな環境で出会い、違う人生を歩んでいく。自分と同世代の子(しかも女の子)が、立ちはだかる壁や重圧に耐え、必死に輝こうとするその姿は、同世代のみならず、多くの人が自分も頑張ろうと啓発できると思う。

ドキュメンタリー映画として。母親(実際の母親ではないのが残念)のナレーションとともに個人のエピソードが次々とカットインしていく内容となっている。主に主要メンバーの話だけになってしまっていることが一番残念な部分として挙げられるのは仕方ないが、触れるかどうか分からなかったスキャンダルについても触れていたのはよかった。それが当人、メンバー、グループに関係していくのかが分かりやすく伝わり、苦しい時期だったことが伝わってくる。ここで驚いたのは生駒の表現力。それは松村がフライデーに撮られたときにどう思ったかをインタビューしたシーンで、「今までのイメージが白だったとすると、それが灰色になってしまった。灰色から黒を取り除いて再び白に戻すのは大変なこと」とコメントする生駒ちゃんの状況をうまく要約した的確なコメントにはびっくりだった。それと同時に、鑑賞後に、やはり乃木坂のセンターは生駒だと再認識する。また、西野の母親の娘に対する愛情がとても興味深い。我が子を愛する気持ちのための矛盾。それぞれのメンバーにもそれぞれ普段語られないだろう母親の気持ちがわかるので、これを観たメンバーは母親の想いを知ることになるから泣いてしまったことだろう。

ある人は言った。AKB48の公式ライバルという肩書をいつか脱して、乃木坂46というグループでもっと上を目指していきたいと。
ある人は言った。単位のための大学の学びではなく、何かやりたいこと、自分の方向を見つけたいと。
ある人は言った。人前に立つのが苦手だった。今までは逃げてたけど、立ち向かえるようになったと。
ある人は言った。親のために家を建て、弟の学費も出す。それでもこんなに楽しい仕事はないと。

これを観たことを踏まえ上での2015年の紅白出場。これは感動的だ。ただ、これからが正念場となるだろう。新たに姉妹グループができ、他のアイドルグループも台頭してきている。追う側、追われる側としてこれからの彼女たちの成長を見守っていきたい。今年2016年の更なる飛躍も楽しみだ。さっき知ったけどまいまい卒業しちゃうのか。。。