全てをコントロール
ダニー・ボイル監督 2015年制作
主演マイケル・ファスベンダー
映像がスタイリッシュだなぁ
さすがダニー・ボイル監督と言うべきか!
でも、1度目では良さが分からなかったのも事実。
基本、会話劇と言えるほど、話し続けている映画なのに、とても動的な作品だった。それはすべて映像によるところだ。細かいカット割り。会話ごとに様々な角度から捉える。せわしなくもあるが、それが会話とシンクロすると説得力に代わる!
この映画のジョブズは本当に嫌な奴。
ものすごくエキセントリックに演じているね。
しかも、マイケル・ファスベンダーはジョブズに似せる気は全くない。アストン・キャッシャーとは、そこが違います(笑)
でも、演出上はそこがいい。
似せる必要はないと思うもんね。ドキュメンタリーではないし、本人映像もたくさん残っているんだから。
だから、観たいのは映画的な演出
3つの発表会の場面で構成されます
この後はネタバレになりますので、ご理解の上で、読んでくださいね(笑)
これはジョブズを知るための映画ではなく、フィクションとして観るのが正しいんだろうな。それ程にキャラ付けが過剰。
実際のエピソードに基づいてはいるが、発表会の裏側で進んだというのはフィクション。
マッキントッシュ発表会
オープンシステムとクローズドシステムに対するジョブズとウォズの対立は2人の考え方の違いが明確になっていたなぁ。ジョブズはそれ故に成功したけど、技術屋のウォズにはなかなか理解されない。
ハローと言わせたかったマックと同じデザインのモデル、持ってました(笑)
これぞ、Macというデザインでしたね。
ネクストのブラック・キューブ発表会
アストン・カッチャー版との違いのひとつが、娘リサとの描写だ。アストン版は娘は出るけど、背景描写はほとんどない。
でも、今作は娘との関係が重要な鍵となる。
娘はあたかもジョブズを映す鏡のよう。
ジョブズの人格を反映している。
iMac発表会
ここで、マイケルはジョブズとシンクロします!
あれほど似てなかったのに、乗り移ったかのよう
液晶に映るhello (again)の文字
リベンジの時
大人になったリサとの確執。
全てをコントロールしたいジョブズが、コントロールできない存在がリサなんだよね。自分とよく似たリサ。
そこに苛立ち、親子の距離を保てない。
最後、あれほどまでに時間を守ることにこだわったジョブズが、娘との関係を優先する。娘との和解が自分自身との和解でもあったんだなぁ。
本当に欲しかったなぁ、iMac。デザインが最高だよね。親しみがあり、誰でも使えそうなイメージ。あのスケルトンが画期的だった。インテリアとしてもね。
でも、当時は既にウインドウズの時代で、仕事の都合もあり乗り換えられなかった(T_T)
今は家族全員がiPhoneとなりました!
蛇足:ケイト・ウィンスレットは髪を下げている方が好きだなぁ。セクシー。上げるとオバチャンになっちゃう(T_T)
マイケル・ファスベンダーの演技派ぶりが際立つ作品でしたね。