ブタ野郎

スティーブ・ジョブズのブタ野郎のレビュー・感想・評価

スティーブ・ジョブズ(2015年製作の映画)
3.7
むっちゃ面白かった!!

とにかくスピード感が良い印象。切れ目切れ目に入るカットやどこから撮ってんの?笑っていうカメラワークと絶妙にオシャレに見える画面の連続で会話劇なのに映像が楽しい。
プレゼンの前を3つに分けて描く構成も面白い!一番忙しい時だけに目線を絞って他人との絡みでジョブズの人物を映し出していく。大局観と独善的な価値観と客観的にみてクソッタレな性格だが、物語が進むたびに引き込まれていく。個人的な趣味かもしれないが、こういう振り切れてる奴っていうのは画面越しに見ていると一番楽しい。
人格はぶっ壊れているが、しっかり?悩んでもがいている姿は応援出来た。きっと偉大な事を成し遂げようとそれに全てを注いでいる姿がかっこよく見えてしまったからだろう。

感情と思考があって思考が感情を包み隠してる様な人。まじでムカつく周りの気持ちが痛い程分かる。
「どうして嫌われてようとする」っていうセリフが凄い突き刺さった。割と万人が理解できる自己肯定を揺さぶる言葉に聞こえて、見ていて喉がつまった笑

ラストの盛り上がりも気持ちよくて、この映画内でのオチとしても綺麗。
会話劇の掛け合いも知的でユニークだし、軽い小突き合いから殴り合いまで幅が広くて聞いていて感情が揺れる。ほぼ歩きながらや何かしながらの会話だから止まる事はほぼない。だからこそカメラは動くし色々なカットがあって飽きない。壁や床に文字がスッと出てくるあの気持ち良さと画面作りのスマートさは本当好き。画面の上下や左右に囚われない角度がアクセントとして緩急がキメキメ。頭抱えるくらいの映像センスは個人的にもろハマる!

好きな映画。
ブタ野郎

ブタ野郎