アキラナウェイ

ナチスの強制収容所/ナチス絶滅収容所のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

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これは記録。
人はここまで残酷になれるという記録。

僕は、私は、
こうはならないとは言い切れない。
ひょっとしたら加害者に、
ひょっとしたら被害者に
なっていたかもしれない記録。

あの時代、あの場所で、
確かにこれは起きたのだという記録。

第二次世界大戦終戦後、米軍がナチス領内を進む中、各所で解放していった収容所のドキュメント映像。

人間の皮で作られたランプ。
人間の皮に描かれた卑猥な絵。

え、待って。
楽しんでいたのか?
殺戮を?
と思わせる品々が。

ガス室
銃殺
棍棒による殴打
野ざらし
飢餓
雪の中48時間水を掛ける。

ありとあらゆる拷問の数々。

有刺鉄線を巻かれた棍棒。
指挟み機。
人を痛めつける為だけに存在する道具。

生き残った人達の栄養状態は最悪で、酷い皮膚病の末に足の指が壊死してなくなってしまった人も。

頭を撃ち抜かれた頭部。
輝きを失くした眼球。
骨と皮だけになった肉体。
山積みにされた死体。

人々はそれを物の様に運び、
穴に放り投げる。
いくら埋葬してもキリがないので、
ショベルカーも登場する。

僕は何を思えばいいんだろう。
僕は何て言えばいいんだろう。

これは記録。
こんな事が二度と起きしまっては
絶ッッッ対にいけないという
全人類の戒めの為の記録。

歴史に記す為に残されたものであって、もはや映画でもない気もするのでノースコアで。

*Filmarksは1つの作品として登録されているけど、実際には2作に分かれています。