ナツミオ

暗くなるまで待ってのナツミオのレビュー・感想・評価

暗くなるまで待って(1967年製作の映画)
3.8
NHK-BSPプレミアムシネマ録画鑑賞
戦う女性オードリーがカッコいい‼️

昔に観ているがすっかり忘れていました…
面白かった‼️

アパートの一室を舞台に、目の不自由な女性に突然降りかかった恐怖を描く傑作サスペンス。

第40回アカデミー賞主演女優賞ノミネート
ゴールデングローブ賞2部門ノミネート(主演女優・助演男優賞(エフレム・ジンバリスト・Jr))

原題 『Wait Until Dark』

1967年米作品
監督 テレンス・ヤング
脚本 ロバート・ハワード・カリントン
ジェーン=ハワード・カリントン
原作 フレデリック・ノット
『暗くなるまで待って』
製作 メル・ファーラー
音楽 ヘンリー・マンシーニ
撮影 チャールズ・ラング
出演 オードリー・ヘプバーン アラン・アーキン リチャード・クレンナ エフレム・ジンバリストJr. ジュリー・ハーロッド
日本語字幕 篠原有子

(NHK番組内容より)
閉ざされたアパートの部屋で繰り広げられる傑作サスペンス。
空港で謎の女性から人形を預かったサム(ジンバリストJr.)は、目の不自由な妻スージー(ヘプバーン)の待つアパートに持ち帰る。ところが人形には麻薬が隠されており、サムの留守中、人形を狙う3人の男たちが、たった1人のスージーのもとへやってくる……。

『ダイヤルMを廻せ!』のフレデリック・ノットの舞台劇を映画化。
なお同戯曲の舞台初演は1966年だが、その初演の前からヘプバーン主演での映画化が決まっていたそう。

監督は「007」シリーズのテレンス・ヤング。
製作は当時オードリーの夫でもあるメル・ファーラー。

目の不自由な女性スージー役のため、オードリーの役作りへの真摯な取り組みが興味深く、ますます好きになる‼️
(忘備録へ)
アカデミー賞主演女優賞にノミネート、惜しくも逃す。受賞は『招かれざる客』のキャサリン・ヘプバーン。

物語は、麻薬入り人形を取り戻そうと、犯人グループがあの手この手で言葉巧みにスージーに近づく。
目の不自由なスージーは、それ以外の感覚を研ぎ澄まし犯人グループの嘘を見破り反撃に転ずるが…
同じアパートに住む少女グロリア(ハーロッド)の活躍も見逃せない。

3人の犯人たちは、詐欺師2人と非情なリーダー。
詐欺師の1人マイク・トールマン(クレンナ )が夫サムの戦友と偽り近づくが、意外にイイ人感。

終盤の犯人グループのリーダー、ハリー・ロート(アーキン)との対峙がドキドキする‼️
アーキンは映画2作目ながら存在感のある役柄。
画面が真っ暗になり、叫び声だけが響いて、当時の観客もビックリしたでしょうネ〜⁈

夫サム役のエフレム・ジンバリストJr.は、TVドラマ『サンセット77』や『THE FBI』(1965〜74)の主演で人気があった俳優さん。懐かしい!
(但し観たのは再放送で…)
タラちゃんの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)でもレオが出演してブラピとTV鑑賞していたのが"FBI"でした…。

オードリーの素晴らしい、戦う女性ヒーローの活躍が楽しめる傑作ですネ‼️


AFIアメリカ映画100年シリーズ(2001年)「スリルを感じる映画ベスト100」の第55位に選出。


【忘備録】
(役作り)
ヘプバーンは撮影前にローザンヌの視覚障害者の訓練を専門にしている医師について勉強し、ニューヨークでは視覚障害者福祉施設(ライトハウス)で、やっと到着したテレンス・ヤングと共に数日から数週間訓練をした。
ヘプバーンはそこで目の見えない人々の行動や動きを観察し、点字の読み方を覚えた。
テレンス・ヤングは「オードリーの方がはるかに覚えが速かった。目隠ししてもたちまちライトハウスの部屋や廊下を動き回れるようになった。ケトルに水を注ぎ、ガスをつけ、お湯を沸かし、ティーポットにお茶の葉を入れて、一滴もこぼさずに注げるようになった。」と語っている。
ヘプバーンは指先の感触で生地を見分け、音で人との距離を判断し、鏡なしで化粧をする方法を学んだ。
他にも電話のダイヤルの仕方を学んだり、白熱電球の発する熱を顔に感じて電球の位置を知ったりする方法も学んだ。これらは『暗くなるまで待って』の中では重要な動作であった。
(Wikipediaより)

キャスト
スージー・ヘンドリクス Suzy_Hendrix
: オードリー・ヘプバーン
- 交通事故で盲目となった女性。

ハリー・ロート Lort
: アラン・アーキン
- 冷酷な犯罪首謀者。

マイク・トールマン Mike_Talman
: リチャード・クレンナ
- 詐欺師。

サム・ヘンドリクス Sun_Hendrx
: エフレム・ジンバリスト・Jr
- スージーの夫。プロ写真家。

カルリーノ Carlino
: ジャック・ウェストン
- マイクの相棒。元警官。

リサ Liza
: サマンサ・ジョーンズ - 詐欺師。

グロリア Gloria
: ジュリー・ハーロッド
- スージーの2つ上階に住む少女。※原作舞台劇の初演でも同じ役を演じている。

シャトナー
: フランク・オブライエン

少年
: ゲイリー・モーガン

ルイ
: ジャン・デル・ヴァル


【エピソード】
監督のテレンス・ヤングとオードリー・ヘプバーンはマーケット・ガーデン作戦(映画『遠すぎた橋』(1977)の舞台)の時に共にアルンヘムにいたことを発見している。
テレンス・ヤングはイギリス軍戦車部隊長で、アルンヘムとヘプバーンの居たその近郊を徹底的に破壊する砲撃の指揮をとっていた。「もう少し左を狙っていたら(ヘプバーンを撃ってしまって)、今頃はこの仕事についていないだろう」とよく冗談を言っていたという。
(ヘェ〜、オードリーは”遠すぎた橋"のオファーを断り、役はリブ・ウルマンへ…)
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