M.K.

リアル鬼ごっこのM.K.のレビュー・感想・評価

リアル鬼ごっこ(2015年製作の映画)
4.2
ラブ&ピースはまだ見ていないけど、園子温の作品は安定がなくてやっぱいい。
常に周りを驚かせたいといった趣旨の監督のコメントもあったけど、是非は別として相当驚いた。
でもこれは好きになった人が急に始めた変な趣味を追いかける学生のような健気さに近いかもしれない。
ストレスと労力を避けるならこんな面倒くさい作品と対話しなくても素晴らしい作品は沢山あると思うし。
リアル鬼ごっこというと原作?のフルーツバスケット佐藤さん、…のヤツが喚起させられるけど、本作のリアル、鬼ごっこは全く別の解釈だった。
時系列と人物とストーリーと場面が作品の言葉を借りればシュール。
シュルレアリスムのそれは幻想的で美しい非現実だけど、監督の非現実は、目を背けたくなるような現実の連続のようだった。
他のレビュアーさんも言ってたけど、今敏監督や海外のSF監督のビジュアル化した次元を自在に扱う作品かといえばそんなことはなく、三次元の細切れのパッチワークというのか素材を無理矢理にねじ曲げてくっつけていく感じ。
でもそこが無駄に身近過ぎるし、殺戮シーンの微妙にチープなCGや特殊造形にアナログな特撮感もあって、麻酔の効いてる口でご飯を食べてるようなもどかしい、体験したことのないSF感と非現実感があった。
…この世はシュール。
馬鹿げた事実と抗えない運命に翻弄されることへのメッセージ、っていうと大袈裟だろうけど、それなりに対話できたと思う。
トリンドルちゃんのスタイルが良すぎて高校生に見えないのと、泣きの演技がやけにリアルで普段のアイコンとのギャップも非現実的でよかった。あとアキこと桜井ユキさんのアヒル口はなかなかに可愛かった。