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追憶の森のchelseaのレビュー・感想・評価

追憶の森(2015年製作の映画)
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好きなガスヴァンサントではなかったが、青や緑色の色を基にして進むところはさすがだなと思う。しかしとにかく、わざとのごとく「ん?」と思わされる点がとても多くて、ある時さまよったマシューマコノヒーと渡辺謙が雨水の濁流に飲まれ、溺れ死にかけるのかと思ったら別の穴から鉄砲水と共に噴き出だしてきてインディージョーンズですかと思ったし(インディージョーンズを観たことないので間違っていたらすみません)、ヘンゼルとグレーテルが何かしらの鍵と思わせ特にその童話じゃなきゃいけない理由がなかったし、謙さんの妻と子の名前が黄色と冬という名前としては風変わりな単語がチョイスされているのも、回収はされているが特にそれである必要はなかった気がする。意味がわからずネットで調べてしっくりくる解釈に辿り着いた。
なるほど。
渡辺謙がここはいわゆる君たちのいうとこの煉獄だ、とおまえはアメリカ人だからカトリック信徒だろと決めつけて話し、マシューマコノヒーはそれにムッとして僕は科学者だから神の存在は信じていないと言い返すくだりなんかが私としてはおもしろくて、そこから死生観問答なんかを期待したが、前述の解釈であれば毛頭見当違いだったってことですね。
外国人にとって青木ヶ原樹海はもしやダークなおとぎの森のようにイメージするのかもしれないが、私からしたらそこは物理的な死のイメージが強いので、作品のファンタジー性が自分の中の恐怖心を越えられずに最後まで観続けたそんな感じだった。世界観は好き世界観は。
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