ダウンセット

エンドレス・ポエトリーのダウンセットのレビュー・感想・評価

エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)
4.6
前作『リアリティのダンス』の続編。少年から青年になり詩人として開花していくのか何なのか分からないけれどもアレハンドロの青春期が描かれる。ヒーリング・サロンみたいな所に集う芸術家達との交流が楽しすぎる。自己を肯定する為の作業としての自己否定。破壊と再生のその先にあるものはやはり父親の存在で、認めてもらえなかった過去の自分を「赦せ」と浄土に導こうとするあたり、琴線に触れてしまいました。前作にも見られたフィボナッチ数列な構成と華やかな色彩は今、僕の中にある足りないものを充分に満たしてくれた。
「人生に意味なんかない。生きろ。生き抜くんだ」コロナ禍だからこそ、アレハンドロのメッセージが身に染み渡る。

「友達としてならこれからも会えるよ」
「ダメだ。もう君とは会わない」
「何で?」
「君と会う度に勃起してしまう。そんなのは耐えられないよ」