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アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たちのruiのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

精神病患者の治療について考えさせられた。
きっと昔は(今も?)本人の意思や人権に反した治療という名の矯正が行われていたんだろうなと思うと、胸が痛い。

ラムは過去も現在も苦しむ患者を物理的精神的に解放することで人々を(自分を)助けていると自負していたんだなと、最後の方で理解した。

前院長は間違いなくドクターだったが、その治療法は患者の意思など無視された残酷なもので、その当時の治療法だったとしてもラムとどちらが正しいのかと言われるとラムの方が人の心があるように思われた。

この映画では恐らくラムのやり方が人としての尊厳を取り戻し、苦痛から解放できることもあるんだと訴えているように感じた。(2人とも前の威厳は無くなってしまったが)

それは、夫人もそうだったし、まさかの患者側だった主人公にも当てはまる。
主人公は確かにたどたどしいところがあるなとは思ったけど、彼が発した「自分はイカれている」という言葉の指していることが回収された形で上手いと思った。(この時点でも患者側だと気づいてなかった)

何より、患者を演じてた方々の演技が狂気じみてて凄かった。
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