Otun

太陽のOtunのレビュー・感想・評価

太陽(2016年製作の映画)
3.3
劇作家前川知大さん率いる劇団イキウメの代表作『太陽』の映画化。

ブロムカンプのエリジウム的に貧富、格差、差別などが『ここではない日本』を舞台に描かれる。
ノクスとキュリオ。
大まかにみれば、富裕層と貧困層。
その絡み合いによる人間ドラマ。

恐ろしい程長回しの引き画のシーンがあったり、物語同様独特の世界観がしっかり描かれようとされている。
が、一つ残念なのは、美術のディテール。美しいロケーションの中、急なセット感。
邦画だとここまでか。これ以上は厳しいのか、などと思った。

登場人物では村で唯一、全てを受け止めようとし、黙する、古舘寛治さん演じる男(父)が切ない。

ラストの父の台詞。
『ん。わかんない。ははは。わかんないなぁ』。
涙。
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