ワイズマン の作品群の中では音に特化した一本。
ボクシングジムでひたすらストイックに繰り返されるトレーニング風景にあわせた音が、ワイズマンの編集によってリズムを生み続ける。
初期の頃に出てくるユニークな人物はかなり少なめだったため、ストイックなイメージが強くなってしまったものの、老若男女問わず体を動かす姿に没入感はすごかった。
ラストのスパーリング、さまざまな人の顔が抜かれて、みな一様にリングを眺めている。
リングは戦いの舞台だが、同時に人生そのもののメタファーのようにも受け取れた。
2019劇場鑑賞50本目