ナガエ

映画 みんな!エスパーだよ!のナガエのレビュー・感想・評価

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鴨川嘉郎はその夜、いつものようにオナニーをしていた。東三河で出会う様々な美しい女性を思い浮かべては、そのいやらしい姿を妄想して励んでいた。
その時、東三河に空から光が降り注いだ。その光が嘉郎を、ヒーローにすることになった。
翌日嘉郎は、他人の心の声が聴こえるようになっていることに気づく。エスパーか?書店でエスパーの本を買うと、そこには、エスパーは地球の平和を守るために戦うべし、と書かれている。そうか。平和のために戦わなくてはいけないのか!
やがて東三河の街に、超能力者が増えていることを知る。ある条件が揃った場合に、超能力者になるという。街は、その能力を悪用している人間によって混乱に陥っている。街中がエロで支配されているのだ!
というような話です。

しかしまあ、果てしなくくだらない話だったなぁ。園子温の映画は観ようと決めてるから、まあどんな映画でも別にいいんだけど、久々に、これはなかなか酷い映画だなぁ、と思いました。よくもまあこんな企画が通ったな、と思ってたんだけど、原作があったのか。なるほど、っていう感じでした。

とにかく、ひたすらエロくしよう、っていう感じの映画でした。意味ある場面でエロいのは、まあそういう映画だからいいとしても、まったく意味のないところでもエロいんですよね。常時女優の下着が見えてる感じ。特に意味もなく。
スリーサイズで役者を決めただろっていうぐらい、グラビアアイドルがガンガン出てくるんだけど、演技っていう意味ではやっぱり厳しかったよなぁ、と。学生レベル、とは言わないけど、商業レベルとはちょっと思えないくらいの演技のクオリティで、主人公の染谷将太他、何人かのちゃんとした役者の演技との差が歴然としすぎてて違和感が凄かったです。

ストーリーも、あるんだかないんだかよく分からない感じで、うーんと思ってしまいました。超能力を持ちはしたけど、超能力を持ったことがストーリーの中でほとんど活かされはしないし、嘉郎は運命の人と出会うために生まれた、みたいなことを繰り返し描くんだけど、それも結局よくわかんないまま終わっちゃうし。全体的に、「こんなんでいいのか???」と感じるような設定・展開・セットのオンパレードで、そういう意味でかなり驚かされる映画でした。

とはいえまあ、全体的にエロエロな感じで、しかもそれが超おバカな感じでエロエロなので、余計なことを考えずにエロいシーンを楽しめる、という意味では、男としては楽しいですけどね。うーんでもまあそれぐらいかなぁ。しかも俺は、胸のデカさにはさほど興味がないので(脚がキレイな方が好きです)、あんまりって感じだったかなぁ。

とにかく、特に書くことがなにもないぐらいの映画でした。観ている間、さすがにこれはなー、ってずっと思ってました。
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