くう

黄金のアデーレ 名画の帰還のくうのレビュー・感想・評価

4.5
クリムトの名画の正当な持ち主である権利をその手に取り戻すための裁判。

なぜ絵は故郷は誇りは失われたのか。
過去が蘇るほど辛くて切なくて、もうずっと泣いた。
臭いものに蓋をしっぱなしの改変された歴史の上に真の平和な外交なんて無い。

ものすごく『あなたを抱きしめる日まで』を思い出す作品だった。
ヒロインが過去と向き合う姿勢は違うが、時代や運命に翻弄された人たちの話。どちらも老い先は決して長くはなく、歴史に大して興味のなかった若い人がパートナー。

どっちも大好き。

クリムトはあまり好きな方では無かったのだが、今後は絵の見方も変わりそう。
多くの名画が、こんな風に悲しい歴史を背負って今、私たちの前にあるのだな、と。