2015.12.1 TOHOシネマズ甲府
結末がわかっているのに、その過程を知り、感動する。悔しい。
実話ネタ。感触として、あなたを抱きしめる日までに近い。それにしても、元気なばあちゃんが主人公の話は何故こうもお喋りなのか。笑
オーストリアの名画がナチス時代に強奪されて、それを姪が取り返す話なんだけど、並行した話が面白い。
姪、アルトマンが思い出したくもないナチス占領下から命からがら逃げ切り、そしてその過去との邂逅。
若手弁護士シェーンベルクの心の変遷。
そして、ナチスとユダヤの今も残る傷跡。
アルトマンもシェーンベルクもオーストリアの血を引いてるんだけど、そのときのオーストリアという一国や美術館の言い分もわかるんだよなあ。ただ、彼らが悪役になりすぎてる作りだから感情移入しにくいだけで。彼らも自国のモノであるという帰属意識もあるし。
例えば、日本にある富嶽三十六景が実は占領下での中国のモノだと主張してきたら?葛飾北斎が中国のモノであると遺言を遺したら?とか考えてしまうもん。まあ、喩えがあまり良くないが。
作りとしては、心温まるヒューマンです。