エクストリームマン

黄金のアデーレ 名画の帰還のエクストリームマンのレビュー・感想・評価

3.8
ライアン・レイノルズの若造感がいい方向に出ている映画。そこが凄い良かった。

そういえば、オーストリアって結局戦後ナチに関して有耶無耶だったなぁと思い出させてくれる。近年だと(死んだけど)イェルク・ハイダーなんてのも出てきたりして、ドイツ本国なんかよりも余程(ナチの根強い支持者達にとって)居心地がよく、経済失速による外国人排斥運動と合流して極右政党が勢い増したりしてたなぁ、オーストリアって。ヘレン・ミレン演じるマリアがオーストリア入りする度に、暗殺されたりするんじゃね?とか思ってヒヤヒヤしたけど、さすがにそんなことはなかった。

キャラクターの組み合わせが、『あなたを抱きしめる日まで』を思い出させる。向こうはスティーヴ・クーガン×ジュディ・ディンチで趣はやや違うけど、老境に差し掛かって、改めて人生を清算する為、大切なものを取り戻しに外国へ、ってところなんか似てるかな。

これを撮るなら、BBCは大英博物館の収奪品返還に関しても何か撮った方がいいのでは。劇中で言われていたことに反して、美術品の返還訴訟はもしキチンとやるなら巨大なパンドラの匣になるだろう。