きよみず

黄金のアデーレ 名画の帰還のきよみずのレビュー・感想・評価

4.4
#256-2015
最後の最後にただただ泣いた。
クリムトのWomam In Goldを取り戻すのが大きな筋だけど、ナチによって人生を狂わされた女性の話であり、正義の話でもあり、一つの家族の話でもあるんですよね。

マリアを演じるヘレンミレンは言うまでもなく素晴らしいし大好きなダニエルブリュールも出ていて嬉しかったけど、それ以上にライアンレイノルズが素晴らしかった。

彼が演じるのは作曲家シェーンベルクの孫でマリアの弁護士ランディ。自身もオーストリアにルーツを持ちつつもさほど関心がなくお金がなるという理由で引き受ける。追悼碑を訪れ初めてそのルーツを意識するシーンの彼の演技に震えた。
そして諦めかけてしまうマリアを逆に引っ張っていく彼の勇姿が堪らなくかっこいい。
この人があのデッドプールもやっているとは振れ幅広すぎて笑ってしまう。

ナチス、バディ、人間ドラマ、法廷と様々なジャンルが絡み合っていて、置いていかれるどころかどんどん引き込まれていく。
裁判が決着しあっさり終わったなと思いきや、最終的な落とし所が「家族」に落ち着いて好印象だったし、両親が魅せる表情に涙なしには見れない。

間違いなく今年を代表する秀作。