1枚の絵画の返還をめぐる話だけど、それだけではなくて過去や歴史との対峙が大きなテーマだと思った。
戦争とそれがもたらした問題って時間が経てばそれで終わりじゃなくて、風化させないように背負っていくものなんだと改めて思う。
オーストリアでもナチスに迎合する人々がいたことがかなりショッキングだった。
若き日のマリアと両親のシーンは本当に胸が痛い…。
被害者ではない人が「過去を葬るべき」って言ったことに強い違和感を感じる。
あと政府が「個人の返還問題が国際関係を複雑にするからやめろ」的なことを主張したことも、国家が収奪したから問題が起こったのに…と嫌な感じだった。
絵画返還の裁判を起こすためにオーストリアでは180万ドルで高すぎるのにもびっくりしたし、アメリカでは165ドルで結構安いのにもびっくりした。