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黄金のアデーレ 名画の帰還のcandypocketのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

オーストリア政府も自分の国の非を認める訳がなく、無謀とも思える戦いだった。
でもランディの信念がマリアを上回っていた事に、ユダヤ人迫害の歴史を背負うかのごとく、何かとてつもない力が働いてるような気がした。
ランディが突っ走り気味で、マリアも判決が怖かったのは分かるけれど、自分のために全てを擲ったランディに対して、途中で降りるなんて言っちゃうあたり、おいおいおばあちゃん!って思ってしまった。

登場人物たくさんいたけど、ちょい役でも印象的。国を出る時に警官から逃げてた時に助けてくれた女性や車のおじさん。優しい!逆に野次馬記者、欲にまみれた弁護士、聞く耳持たなかった美術館の人間とか。これは反骨心みなぎる!

判決後、両親との別れと、美しい叔母の絵画とともにマリアが思い出の中で叔母と対面したのは胸を打つエンディングでした。

ウィーンって聞くと音楽と美しい街並みってイメージやったけれど、こんなユダヤ人弾圧の歴史を知る事ができた。
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