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完全なるチェックメイトのtakerootsboyのレビュー・感想・評価

完全なるチェックメイト(2014年製作の映画)
4.3
おーおもしろい! チェス全く知らなくても楽しめた! てかむしろどんなチェス戦を繰り広げたかを期待して見ると肩透かしかも? そこはポイントじゃないねんな。あと巷で言われてるようなすさまじい緊張感が、そこまであるとは思わなかった。けど、とにかく最初から最後まで面白くないところがない。実在のアメリカの天才チェスプレイヤー、ボビーフィッシャーが、世界の頂点に君臨するソ連のスパスキーを超えることができるのか、というストーリーを軸に、冷戦下にてお互いの国を代表して張り合う2人として大いにメディアアテンションを浴び、それがために政治的陰謀に巻き込まれるのではないかと、パラノイアになって精神が崩壊して行くフィッシャーの、天才であるが故の狂気を描いている。テンポの良い展開と、シャープな狂気の演出で、音楽もよいため、ぐいぐいストーリーに引っ張られ、さらに、フィッシャー演じるトビーマクガイアがホントに素晴らしい! どんな爽やかな役をやっても何か気持ち悪い感じがあるなーと前から思っていたけど、この映画見て、なるほど、やっぱこの人キモいわ。もちろん良い意味で。超絶ワガママで傲慢で、自分のやり方を絶対に変えない姿が見ててかなり爽快。やっぱ天才はこんくらいクレイジーであってほしい。後半のチェス戦は、結果を知ってて見ても、すごいワクワク感。そして、意外なのは白黒が決まった後! まさか、こんな結末を見せられるとは! 何というリアリティ! 真実をどれほど求めても、真実が見つからない苦悩の大きさ、その悲しさ。訓練とリサーチを死ぬほど重ね、自分の能力を極めつくし、クリエイティブさも存分に発揮する、そして世界から賞賛される。それはホントにホントにすごいこと。だけど、心の底から信じられるものがない、ということの悲しみもホントに深いな、と、ものすごい感慨と共に胸に迫ってきた! いろいろと考えさせられる、素晴らしい映画だった! あ!あとピーターサースガード、良い!