高橋典幸

ピクニックの高橋典幸のレビュー・感想・評価

ピクニック(1936年製作の映画)
4.0
楽しく美しい物語。笑ってほっこり。フランス映画「ピクニック」(1936)のデジタルリマスター版を鑑賞。 84年前の上映時間40分の作品。美しいパリ郊外の田舎の風景の中で、社会風刺やコメディテイストも盛り込み、夫婦、親子、友情、恋愛といった人間関係での感情がよく描かれた素敵な物語。フランスのおばあちゃんは猫が好きというのはフランスの昔からの文化なのかな(笑)
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鑑賞後、公式サイトのイントロダクションを読んで驚きました。読後、うわぁ、貴重な映画を観たんだなぁと、もう一度鑑賞しました
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19世紀印象派の画家、ピエール=オーギュスト・ルノワールを父に持つジャン・ルノワールが、監督・脚本・台詞で製作された映画。撮影は印象派の画家たちが愛したパリ郊外で1936年に行われているという。
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私、ルノワール監督って、日本で云うと、高橋さんとか佐藤さんとか田中さんとかみたいに、たまたま、画家のルノワールと同じ苗字の方なんだろうなぁと、勝手に思い込んでおりまして、まさか、実の息子さんだとは。
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上野の美術館にゴッホ展を見に行った時に、お父さんのルノワールの原画を何作品か直に見たのを思い出し、今回、息子さんのジャン・ルノワール監督の映画「ピクニック」を鑑賞して、私の歴史観の時空が一気に歪みました
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【映画「ピクニック」公式サイトより】
戦争の悲劇から奇跡的に生還した幸運な映画。
1936年に撮影された映画のプリントは完成を待つ前に大戦が勃発しドイツ軍によって破棄。ところがオリジナルネガはシネマテーク・フランセーズの創設者アンリ・ラングロワによって救出されていた。そしてプロデューサーのピエール・ブロンベルジェの執念により、当時アメリカへ亡命していたジャン・ルノワール監督の了承を得て編集作業が進められついに完成、1946年にパリで公開となる。
こうして戦争の惨禍を超える幸運と情熱を得た『ピクニック』。
数奇な運命を経て、この至福の映画のリマスター版が戦後70年を記念して日本でも公開となる。(2015年6月 渋谷イメージフォーラムで日本公開)
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さてさて、私、ルノワール監督の作品を鑑賞したのは今回が初めてです
. 「トリュフォー、ゴダールをはじめヌーヴェル・ヴァーグの作家たちから映画の父として敬愛されたジャン・ルノワール。」
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といった賛辞のフレーズは耳にはしていましが実際に観たことはなく、今回観られてよかったです
高橋典幸

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