S

教授のおかしな妄想殺人のSのレビュー・感想・評価

教授のおかしな妄想殺人(2015年製作の映画)
3.4
「妄想殺人」という邦画タイトルに惑わされたら負け。エマ・ストーン超可愛かった〜!ウディ・アレン監督の撮るサスペンスはやっぱ皮肉に満ちた痛快なものだった。ウディ・アレン味を感じさせるナレーションでポンポン進んで行く感じが好き。

鬱というか死に感して何も恐れを抱いてなかった教授が殺人を犯すことでポジティブ人間になって行く様は何かすごかった。

殺人計画を企て実行する間のBGMがノリノリすぎて、本当に悪気は一切なく正義感で動いているんだなと…見ていても「そうだ京都行こう」的なノリで思いつきで企て実行に移してやったぜハッピー!鬱だった人生明るくなったぜ!みたいなノリが見てるうちは全然怖くないんだけどよく考えるととても怖い。

エマ・ストーンやっぱ超可愛いし演技が上手い。エマ・ストーンはエマ・ストーンでなかなか優柔不断な女というか、あまりよろしくない恋愛観をお持ちの方だったけど、それでも恋するバルセロナとか見てるとウディ・アレンの不思議な恋愛観のうちの一つだなと納得できる。

「1人殺せばもっと殺せる」っていう言葉を思い出して、そうだ殺せばいいんだ〜!みたいな思考回路になって行く教授も見ててすごく怖かった。その計画ももう何も罪悪感は抱いてなくて自分が良ければ相手は邪魔だし、みたいな軽いノリで進められて行くの実際にもあるんじゃないかと思うと怖かった。

不満を言うとすれば邦画タイトル。「教授のおかしな妄想殺人」?どこが妄想なんだろう…。妄想の中で殺人を犯してハッピーなのかなって思ったり、見ながらも「妄想殺人…これは死んでないオチかな」とか見てたけど、がっつり死んでんじゃないですか!まぁこれに関しては引きずられて見てしまった私も悪いけれど、さすがにヘンテコなタイトルすぎる!もっと他になかったのかなぁ…
S

S