好きな女性監督は?って聞かれたらこの人がいつも筆頭♪デンマークの俊英、スサンネ・ビア監督の新作!にして、今回は、やや過激であると同時に心が痛む、人間の本質に迫ったサスペンスに仕上がっていました
誰の中にも、正義と真実はあります
子供を持つ親ともなれば、なおさらです
ただその矛先、施し方を間違えれば、立派な犯罪となってしまうわけで、善と悪の境界線上でゆれる1つ1つの行動が、登場人物全ての視線を通して描かれています
喪失を嘘と犯罪で埋めようとする行動に、何一つ共感はできないんですけど
母親の苦悩
行き場のない母性
突然死の真相から明かされる懺悔にも似た気持ちには、同じ女性として苦しくなりましたね・・・
目の前の事態をただ一刻も早く解決したい父親2人とは対照的に、母親2人のほうは、現実と喪失にいつまでも苦しみ続けるわけです
ただ映画の本質として
その母親に、優劣はなかったんですよね
正義も真実も人それぞれあるけれども
母親の中にある母性はたった一つだったのです
赤ちゃんに不幸が降り掛かる映画なので、人によっては、とても繊細でショッキングでもあると思うので、全ての人にお勧めはできないですが・・・
スサンネ・ビア監督(&アナス・トーマス・イェンセン脚本)の映画には、いつも心のどこかがエグられるんですけど、今回は、また今までと全く違う所をエグられました・・・
主人公が起こす行動や心理に付いていくのが、ある意味「難解」ではあるんですけど、その大胆さにスサンネ・ビアの新たな挑戦を垣間見た次第♪