ミャクロッタ

64 ロクヨン 前編のミャクロッタのレビュー・感想・評価

64 ロクヨン 前編(2016年製作の映画)
3.8
とにかくオープニング20分、昭和64年の誘拐事件で完全に持っていかれた。個人的に全く合わない瀬々監督作品ということに不安はあったが、これが見事だった。はっきり言って作品の性質的に、若松節朗、原田眞人、成島出あたりの案件だと思っていたのでこれは嬉しい誤算。『シン・ゴジラ』の大量のキャスティング発表はニュースにもなったが、本作の超豪華俳優陣もハンパない。そんな主演級俳優がひしめく中で本作の主演を張る佐藤浩市がホントに凄い。あれだけのキャストの中でほぼ出ずっぱりという内容も相まって完全に“佐藤浩市の映画”なのである。もちろんその佐藤浩市とバチバチの演技合戦を繰り広げる共演者達も、誰がどうとか一人ひとり名前も出すのもヤボなくらい全員が立っている。終映後しばらく放心状態になる作品は久しぶり。前編はドラマとして、後編はサスペンスとして色を変えてあるそうだ。6/11が楽しみで仕方ない。
2016.5.10.
映画館 TOHOシネマズなんば本館

再鑑賞追記)
ここ最近続いてる気がするけど、劇場で観た時とTVサイズで観た時の印象の違いをこの作品でも感じてしまった。その世界観にどっぷりと浸かった劇場鑑賞だったけど、やはり二度目ましてでは感情が入りきらない。記者クラブとのやりとりも、いややり過ぎ(言い過ぎ)じゃない?と思ってしもうた。まあそれでもこの作品とキャストの重厚感は感じれたけどね。昭和から平成を描いた本作、平成から令和へと新しい時代の幕開けとなったこのタイミングでの放送には意味はあったかな。
2019.5.7.
地上波放送