映画の中で、徐々に夜が明けていく。それだけのことに、私はこれほど興奮したことはない。
140分ワンカットという制約の中で、役者たちの魅力が溢れ出してる。
それはワンカットという制約があってこその面白さで、私には、ジャーマンロックのCANの即興演奏を聴くのに近い高揚があった。
映画というパッケージされた作品を観ているにも関わらず、そこにあるのは二度と再現できないようなライブ感で、長回しという偉業を成功させながら夜が明けることそれ事態が1つの事件であるかのような衝撃的な映画体験だった。
ライア・コスタという女優、今のとこ今作にしか出てないようだけど、すごい才能じゃないかと思う。