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怪物はささやくのshibamikeのネタバレレビュー・内容・結末

怪物はささやく(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「お母さんが死ぬ」ということを息子が受け入れられないことを軸に話が進む。そりゃ受け入れられないわな。4つ目の話は荒療治だなー、と思った。でも、そのお陰でお母さんに素直な気持ちを伝えられたのだから、すごいよね。

お母さんが病院のベッドで言った「怒りで何も言えなかったことを後で後悔したとしても、お母さん分かってるから。そんなこと気に病む必要ないから。いつでもあなたの味方だから。」の台詞は二人の人間の心が1つになるのを視覚的に目撃したような気がした。

母親には快癒してもらいたいけど、きっと助からないだろうと思ってしまう自分を責める少年。自棄になり暴れ回るも誰も罰を与えてくれない。
同級生のいじめっ子からはとうとう本心を見透かされてしまう。
現実を直視する。言葉にする。
…自分はできてねぇわ。いやー、キビシーっす。
別れた父親が言った「人生は末永く幸せじゃない、末永く複雑だ」が沁みる。

お母さんも小さい頃、木の怪物に出会っていた。そして大人になるけど、病で身を持ち崩してしまう。木の怪物はお母さんもその息子も好きだった。母親を亡くしてしまう息子にせめてと目をかけた木の怪物。お母さんは臨終の際で木の怪物とアイコンタクト。いい話じゃんすか。

12:07っていうのは何か意味があったのでしょうか。

それにしても、おばあちゃんの部屋を派手に壊したよね。
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