キミシマユウキ

怪物はささやくのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

怪物はささやく(2016年製作の映画)
3.5
難病の母と暮らす少年コナー。ある晩彼の前に木の怪物が現れて3つの「真実の物語」を語り出す……。

『インポッシブル』『永遠のこどもたち』
!!フアン・アントニオ・バヨナ監督!!
によるダークファンタジー。
原作は世界的ベストセラー小説。
スペインのアカデミー賞的なゴヤ賞にて9部門受賞。
評価高かったので鑑賞。


「4つめの物語は、お前が話せ」


ベストセラーが原作ということで文学的な味わいを感じつつ、上品な映像表現で楽しめる物語。
おとぎ話かと思いきやダークな現実との対比やオシャレなアニメーションの挿入などが上手くて引き込まれた。
ただちょっと話自体が大人しすぎて自分がそこまでハマれなかったのが残念。
きっとコンディションの問題もあるので落ち着いた頃に再視聴したい。
家族の物語であり、
少年の成長の物語であり、
哀しい真実の物語。
あなた4つめの物語を自ら語れるかな?

主演の男の子は要チェック。
この監督は『インポッシブル』でもスパイダーマンになる前のトムホランドに目を付けていたので、彼も売れる可能性ありだ。
ママ役はフェリシティジョーンズ
繊細で壊れそうな魅力が素敵。一年前にデス・スター破壊計画の主幹を担っていたとは思えないぞ。こういう小粒な映画の方が彼女の魅力は映えそう。
婆ちゃん役のシガニーウィーバーは相変わらずです。
そして怪物の声とモーションキャプチャーを我らがリーアム・ニーソン。
その安定感のある声だけで見る価値があります。声だけで誰かわかるってすごい事ですね。

個人的にハマらなかっただけで、
総じていい出来の作品です。
スペイン人って太陽の下で美人をナンパばかりしてるのかと思いきやこんなマイナス方向に素敵で文学的な作品もあるんですね(偏見)

あ、ちなみにこのバヨナ監督、次の
『ジュラシックワールド』
の監督もしてるので要チェックやで!

「物語は真実のつらさを和らげてくれる」

スペイン映画好き、文学的ダークファンタジー好き、そして寝てたら夜中にリーアム・ニーソンのイケボで起こされたい方々にはオススメの作品。