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アメリカン・バーニングのAKのレビュー・感想・評価

アメリカン・バーニング(2016年製作の映画)
2.8
原作はフィリップ・ロス『アメリカン・パストラル』(1997)。映画の原題もこれである。のちに『アイ・マリード・ア・コミュニスト』(1998)と『ヒューマン・ステイン』(2000)をふくめこれを「アメリカ三部作」と呼ぶ。『ヒューマン・ステイン』はまた別に映画化されているので、のちに触れる。

さて、アメリカン・パストラルである。小説は未読だが大変評判がいい。初監督作であるユアン・マクレガーがメガホンを取った本作は、大変評判が悪い。

なので、これはあくまで映画のみの感想になってしまうのだが、いくらなんでも保守的すぎやしないか。ロバート・ゼメキスのBTTF三部作や『フォレスト・ガンプ』は、巧妙にその反共思想、カウンター・カルチャーへの嫌悪が隠されているが、本作はあまりにもそれが剥き出しである。

やはりこれは90年代、つまりポスト冷戦の文脈で考えないといけないのだと思う。それを2016年に忠実に映画化したら、そりゃ浮くよ。
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