RyoChan

ワンダーウーマンのRyoChanのレビュー・感想・評価

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)
5.0
人間たちの争い
女神がする決断
🔥🔥🍦🔥🔥

何を信じればいいのか…
彼女の決断が世界を救う

これは映画史に残る!
DCEU大復活!!!!


DCEUは好きですよ!もちろん!!
まあ…アレなのは理解してますよ!!
スーサイ…とかなんとか!!!
。゚(゚´ω`゚)゚。

でもね!完全に今回で汚名返上!!!!
ありがとうワンダーウーマン!!!!!


【時代背景】
ワンダーウーマンの連載が始まった経緯とか
当時の女性には参政権が無かったとか
それに対する意識とか活動とか
作者がとんでもない人だったとか
様々な深い背景の中で生まれたわけですが、その辺の話を書いてくとそれでレビューが終わっしまうのでここでは割愛します笑
(実際、作者を主役にした映画が製作中)

※映画評論家の町山智弘さんが詳しく解説されているので、是非そちらを参考にしてください

アメコミというジャンルがもともとそういった政治的・社会的なメッセージを込めた作品ばっかりなんですよね

『キャプテンアメリカ』
『スーパーマン』
『アイアンマン』
『ブラックパンサー』
『X-MEN』
などなど…
マーベル・DCに関わらずきりがないです笑

とにかく原作『ワンダーウーマン』にも誕生してから凄く深い大切なメッセージを持っているということです!

で、そんな意義ある特別な作品を単なる娯楽で消費して終わらせていいのかと!
DCEUが迷走してる中でやっていいのかと!

個人的に不安だったわけです!!!

ですが…

心配無用でした!!!!!!!!!!!
((((;゚Д゚)))))))


【監督の手腕】

パティ・ジェンキンス監督の前作『モンスター』がとんでもない作品だったので(褒めてます)監督が決まってからこれは期待できるとは思っていたのですが、まさかここまでの作品に仕上がっているとは!!!

・アクション
監督がほとんど演出したらしいアクションは心底カッコよくてビックリしました!
序盤の大戦闘シーンから最後のCGバトルまでダサいカットが一個もないです!

馬・弓・ロープを使ったアマゾネスならではのアクロバティックな動き、ダイアナの身体的魅力を見せつけるアクションなど

一個一個の動きに工夫があって、スーサイドなんとかとはえらい違いですよ!!

・偏らない演出
個人的に不安だった要素として、女尊男卑になってしまわないか?というのがありました
普通に面白かった『マレフィセント』が個人的にちょっとやりすぎかなと思うくらい女が強くて男はダメみたいな描かれ方だったので…
(´;ω;`)

でもそこは今回の『ワンダーウーマン』では非常にバランスよく描かれてましたよ!

クリス・パイン演じるスティーブは決して弱い人間ではなく、むしろ理解ある常識人で観客が感情移入しやすいキャラになってましたね

スティーブとダイアナとのロマンスも淡白になり過ぎず、深くいき過ぎず、ほんとに観ていて心地いいバランスでした!

スティーブの仲間たちもみんないい奴だし
悪役の描かれ方もなるほど!って感じで

女性が強い、強くあるべきだ!
っていうところには落とし込んでないんですよ

じゃあ原作が持っていたメッセージ性は無いのかというとそうじゃない!
最初のアマゾネス達の島での暮らしや、
彼女たちの男に対する意識、
そしてダイアナが目にする真の世界、
そこからの絶望と一筋の希望の光…

随所に当時の時代背景をユーモアも交えてサラリと自然に入れ込んでいるため、説教臭くなってないんですよね
この辺がほんとに見事です!

観終わった感覚としては、女性が〜というよりも
人間、今を生きる私たち
人類みんな捨てたもんじゃねえ!!!!!

だからこそ世界中で受け入れられてるのかなと

すっごく気持ちよく映画館を出ることができました

(=´∀`)人(´∀`=)イイモノミマシタ

【衣装などの美術と世界観】

全体を通して僕が1番ビビビッときたのは、ずばり美術や衣装などの世界観なんですよ!

美術はアリーヌ・ボネットさん
『PANネバーランドの始まり』
『天才スピヴェット』
などの美術をやっていてる方で、こりゃ流石ですわ!
PANのストーリーはちょっと微妙でしたけど、美術は素晴らしいじゃないですか!笑

衣装はリンディ・ヘミングさん
『ダークナイトシリーズ』
『パディントン』
などを手がけています!
もう間違いねぇな!!!!

この2人を呼んできて、この素晴らしい映像美と世界観構築に落とし込んだ監督!
ひたすらお見事と言いたい!!

美術関係の力が素晴らしいので、冷静に考えると戦場であんなコスプレしてんのは笑っちゃうはずなのに、そこを完全に画面の説得力でねじ伏せてくれるんですよ!
だから最後まで気持ちよく観れるし、ワンダーウーマンはいるんだ!って感じるんです!

「本当にこのアマゾネスの島が存在してる!」
そう思わずにいられない!

「戦場をワンダーウーマンが走ってる!」
全くもって違和感なし!

✌︎('ω'✌︎ )スバラシィィィィ!!!

【ヒーロー映画として】

ヒーローが力に目覚める
ヒーローが人助けをする
人助けに理由はいらない
活躍に市民が喝采を送る
葛藤からの再生と成長
最強の敵は自分のダークサイド
ヒーローは再び立ち上がる

というヒーロー映画としての肝を
最強まで丁寧に的確にやっています

それなのに既視感を感じないのは、監督の手腕と美術関係の力、そしてこの作品が持つ確かなメッセージ性があるからです

なんで私たちはヒーロー映画を観るんだろう
なんで世の中にはヒーロー作品があるんだろう

最後にスティーブがする決断
そしてダイアナがする決意と見つめる先

突っ込みどころや、ダイアナがちょっとウザく見えてしまうなど、もちろんありますよ!完璧な映画とは言いません!

でも、
正直に言いいます…

僕は大号泣してしまいました…
.°(ಗдಗ。)°.(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)。・°ブワァァァァ!!!

男女問わず
年齢問わず
全ての人が楽しめる
ヒーローとはこういうことだ

明日から自分も強く生きていける
色んな問題があるこの時代だけど、
私たち人間、人類、捨てたもんじゃねぇ

是非ともたくさんの人に観てほしい!!!


最後にシーアが歌う素晴らしい主題歌
《『To Be Human』人間になること》の映画を象徴する印象的な歌詞でこのレビューを終えたいと思います


To be human is to love
人間になることは愛すること

Even when it gets too much  
もう無理だっていうときでも

I’m not ready to give up 
諦めるつもりなんてない
RyoChan

RyoChan