苦しんでいる人達が多かったな、という印象だ。
でもリリーもゲルダも、とても勇気のある決断をした偉大な人物だった。
男ではなく、夫でも友人でも画家でもなく、ただ”女”として生きたい。”あるべき姿”になりたい。
この願いは、どの時代も人々からは奇妙で、受け入れ難いことなのなのかもしれない。
だからゲルダの戸惑いも、元の生活に戻りたい。リリーではなく、愛したアイナーへ戻って欲しいという双方の思いや願いが痛いぐらいよく分かった。
そんな終始苦しんでいた二人だったからか、笑顔も悲しみも怒りも苦しみも、すべてのどの表情もどれも輝いていて美しかったな。