こんなにも辛くこんなにも愛おしいアイナーとゲルダの人生｡トランスジェンダーの苦悩、苦しみが痛いくらいに伝わってくる｡他人に理解されない苦しみや心と体の不一致｡思い悩み涙する姿が一段と女性らしさに拍車をかける｡
アイナーを愛しながらもリリーを支えようとする妻ゲルダの愛情が素晴らしい｡人間としてこんな風に寄り添われたなら、きっとこれ以上の幸せはないと思った｡
ストーリーが進むにつれ徐々に女性らしさを纏うエディ・レッドメインの演技に脱帽｡仕草や笑顔の可愛らしさに釘付けになる｡そんな彼に妻として友として添い遂げるアリシア・ヴィキャンデルに惚れた…｡
本当の自分を取り戻しリリーとして生きた刹那｡だけどその時間はめいっぱい幸せに溢れてて、涙が止まらなかった｡辛さや苦しさで終始息苦しかったけれど、愛に溢れた作品でもあった｡
