ちゃくろねこ

リリーのすべてのちゃくろねこのレビュー・感想・評価

リリーのすべて(2015年製作の映画)
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トム・フーパー監督の「英国王のスピーチ」には、私はいまいち乗れなかったんだけど、今回は世界観にすんなり入れたし、ぐいぐい引き込まれた。
英国王のコンプレックスよりも、リリーの‘‘本当の自分になりたい、自分らしく生きなければ生きてる意味がない”という思いの方が、共感できたからかも。

そして、主役二人の演技を抜きには語れない。オスカーはアリシア・ヴィキャンデルの受賞だけだったけど、アリシアが授賞式で言ってたように、エディ・レッドメインとの共演がお互いに良い影響を与えたんだろうな。
エディの、本当の自分に目覚めた戸惑いと喜びの混ざった表情とか、覚悟決めた笑顔とか、素晴らしかった!

映像的にもお話的にも、全体的にキレイにまとめたなぁ、という印象。
本物のリリーのことは何も知らないけど、きっと両親やら親戚やら世間の目やら、映画で描かれたよりもっともっと厳しく生き辛かったと思う。
この映画でほぼ夫婦の関係だけに焦点を当てたのは、物足りない部分もある反面、リリーとゲルダの内面の描写をする上では、分かりやすくなっていたのかな。
(日本公開時のレビューです)
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