【リリーのすべて】
世界で初めて性別適合手術を受けた
トランスジェンダーのリリー・エルベの物語。
今の時代でさえリスクが高い手術。
この時代なら尚更で……しかも世界初となると前例がない状況で、かなりの覚悟と勇気が必要。エディ・レッドメインが演じたリリーという女性と、アリシアが演じた妻のゲルダ。どちらの苦悩も痛いほどに伝わってくる演技に終始釘付けになりました。
『Girl』もトランスジェンダーの作品でしたが、16歳の思春期の体の成長段階と戦う主人公に、かなり心が締め付けられ辛い感情を覚えました。
「ただ女の子になりたいだけ。」
と主張していた様に
リリーも「ただ女性になりたいだけ」だった。
精神異常者扱いされていた時代。
ゲルダの夫(アイナー)として生活していた時間も毎日毎日葛藤し、妻のゲルダも夫としてのアイナーを望む気持ちと……
リリーを受け入れようとする気持ちと揺れ動き、
何とも言えない辛さが伝わって来ます。
リリー(アイナー)とゲルダを演じた2人の演技は素晴らしく、そしてドキドキするほど美しく、そっと静かに芸術作品を見ているかの様でした。
🎬〚2020.024〛