作中に撮影されていた映画「オデュッセイア」がその後を予告するように重ね合わされる男性2人と女性。
ブリジット・バルドーは劇作家の妻役。
冒頭の裸でベッドに寝そべるシーンは強烈。シーツはあるんだけれど、画面の色彩が一面原色だったのが急に現実の色彩になったりして、バルドーが夫に自分の身体について問いかける。
生計のために普段受けない映画脚本の仕事を受けたことで、妻のバルドーとハリウッドのプロデューサーを引き合わせてしまう夫。
はじめは小さな綻びだったのが徐々にその穴が広がっていきやがて男女の関係が破綻する。
その中で、「オデュッセイア」で弓を射られるユリウスはこの夫とプロデューサーどちらだろうかと思いながら観ていたけど、まさかのラスト。そうか、そっちか…!となりました笑
ゴダール作品の色彩って何なんだろう!赤、青、黄がコンスタントに表れる画面に、バルドーも染まる。
赤いソファーには赤いシーツで、赤いスポーツカーには対照的なブルー系のファッション。あの有名なドット柄スカーフのバルドーは最初なんだね。
体型もやっぱりこのときが1番痩せてて美しさが異常。笑
黒いウィッグだったりフレアスカートだったり、フランス映画でファッションとの結びつきを考えたときまっさきに挙がるのがこの時代だなぁ。
ただ、夫がバルドーに対して横柄な態度や平手打ちしたりしたのは現代ではアウトだよなと思いながら時代を感じる。