バナバナ

光をくれた人のバナバナのレビュー・感想・評価

光をくれた人(2016年製作の映画)
4.0
小さな島で灯台守をやっている夫婦。
妻が立て続けに流産して精神不安定なところに、ボートに揺られて赤ん坊が流れ着く。
思わず自分の子供として育てることにした夫妻だったが…。

そもそもこのご主人が灯台守になったのも、第一次世界大戦の従軍に深く傷つき、一人になりたかったから。元々繊細な人なのだ。
どうしてこの旦那さんが、あんな余計なことをしたかというと、
心の内で正しいことは何かと絶えず自問している様な人だから、戦争で誰よりも傷付き、こんな片田舎に流れてきたのだろう。

後半、子供の誘拐どころか殺人の疑惑までかかってしまうが、この灯台守の妻が仕方ないとはいえ、常に自己中心的な考え方なのでイライラした。
実母ハナは、当時のご時世なのにドイツ人と結婚するくらいの人だから、公正な人だったので救いがあった(『八日目の蝉』の実母とは真逆)が、
この人の苦しみを考えると、イザベルはもうちょっと自制しろよ!と言いたかった。
でも、最後には夫の心の声が届いてよかったと思いました。
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