スピードスター

光をくれた人のスピードスターのレビュー・感想・評価

光をくれた人(2016年製作の映画)
3.7
孤島で暮らす灯台守の夫とその妻。2度の流産で失意の中にいた夫婦のもとに、一艘のボートが流れ着く。ボートには赤ちゃんとその父親らしき男の遺体。
夫婦は赤ちゃんをルーシーと名付け育て始めるが、ルーシーの本当の母親を偶然見つけてしまい…。

2人が出会い惹かれ合い夫婦となるまでを丁寧に描いていて、しかも理想の夫婦!って感じなので(私生活でも最近夫婦になったそうです)
「もう何も起こらないで!」と思うのですが、映画なのでそうはいかず(笑)

重い!
当たり前ですが、子供のいなかった夫婦に赤ちゃんがやってきて、家族幸せに暮らしました♡なんて事にはならないんです。

本作には夫婦だけではなく、ルーシーの母親の視点も存在します。
愛する夫との間にできた赤ちゃんをどれ程愛していたか。また、夫と子供を突然失い、途方も無い悲しみに暮れる日々をしっかり描いている所に誠意を感じました。

誰の気持ちも理解できる。だから辛い。
悪意なんか誰も持ってない。だから辛い。

重い!けど、美しい風景と美しい言葉のやり取り、美しい人達に少しだけ癒される作品です。