あまんだ

光をくれた人のあまんだのレビュー・感想・評価

光をくれた人(2016年製作の映画)
4.0
サムは一度絶望しているからこそ、ハナの境遇を目の当たりにして、なお、ルーシーを自分の子とする事は、できなかった。また、イザベラが、自分に光を与えてくれたからこそ、その妻が、人の光を奪っている事には耐えられなかったのかもしれない。

子供の生まれてから4歳までを、奪われるのは酷い。
そして、やっと自分の元に戻ってきた子供に、母ではないと言われる事も。

自分なら、いくら、相手に考慮すべき事情があろうと、とてもではないがハナのように抑制した態度は取れそうもない。

『何故、私の子を?何故、あなたが母親と言われているのか?何故、こんな目に?』

相手に対峙したらこれらの感情で爆発しそうだ。手すら出てしまうかもしれない。

また、イザベルの気持ちもわからないではない。
一番手のかかるとき、一番見た目も中身も成長する時を、慈しみ、苦労し、育てたなら、それはもう親なのだと思う。

しかし、それは人から奪った「光」。
最後はそうなるだろうな、と思う結末だが、その4年は、かけがえのない4年だったに違いない。

最後のルーシーへの手紙は紛れもなく、
母親の愛情に溢れていた。
あまんだ

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