マーティT800IMAX

光をくれた人のマーティT800IMAXのレビュー・感想・評価

光をくれた人(2016年製作の映画)
3.7
〝でもね 僕らは 未来の担い手
人の形した 光〟

Mr.Childrenの「箒星」という歌の歌詞です。
僕、このフレーズめちゃくちゃ好きなんです。

素敵じゃないですか(^^)❓
みんな一人一人が〝光〟。
それは誰かにとっての〝光〟かもしれない。

今作は、相手を思うばかりに絶対にしてはいけない過ちを犯し、人を傷つけ、結果的に不幸を招いてしまうある夫婦の物語。

気持ちはわかる‼️
やっちゃう気持ちは共感できるし、
理解もできる‼️

でも、

それでも、

やるべきじゃなかったよ(・Д・)


ただ、ラストのあのシーンがある事によって救われたように思いました。

先程、不幸を招いてしまう話しと書いたけど、ラストのシーンでただの不幸、悲劇で終わらずに観終えた後は、「よかった」と思えてよかったです。

だけど、とにかく切ない気持ちになりました。

主演のマイケル・ファスベンダーと、
アリシア・ヴィキャンデルは今作の共演がキッカケで結婚したんですよね。
そう思うと、今作での夫婦役のリアリティが増しました。

ほんま、うらやまけしからんですw
どっちにジェラw❓

今作は灯台のある孤島がメインの舞台なんですけど、島や海の風景や、夕焼けがとても綺麗で素敵でしたよ(๑˃̵ᴗ˂̵)♬

灯台自体も、〝光〟を象徴していますね。

ルーシーの少女時代を演じた、
フローレンス・クレリーちゃんが素晴らしかった(^^)
演技も上手で可愛いらしいギィ💕
要チェックですギィ(๑˃̵ᴗ˂̵)🚪


静かに熱く相手を思う愛。
自分は誰かにとっての〝光〟。
逆もまた然りで。

綺麗な風景と共に送る、
罪と愛のストーリー、、、

おススメです(^^)










※以下ネタバレ※









時は第一次世界大戦後。
オーストラリアの孤島で灯台守をしている元軍人のトム(マイケル・ファスベンダー)と、妻のイザベル(アリシア・ヴィキャンデル)は、赤ん坊を乗せて漂着したボートを発見する。一緒に乗っていた男は既に死亡していた。
2度の流産に苦しんでいたイザベルの強い希望で、ルーシーと名付けた赤ん坊を育てる事にした2人。
4年後、生みの親のハナ(レイチェル・ワイズ)と偶然出会うことになるが、、、、。





2度の流産で失意の中、突然海から赤ちゃんが現れた❗️
ボートに一緒に乗ってる男は死んでいる。
他には、誰も見ていない。

「私達の子供にしたらあかん⁉️」

「ええやん、ええやん、誰も見てへんし‼️」

気持ちはわかるけどなー、絶対やっちゃあかんよなぁ。
あ、もちろんイザベラは関西弁じゃありませんw

すぐに報告すべきだと諭すトムを、強い熱意で反対するイザベラ。
結果的に死体を埋め、ルーシーと名付けたその子を我が子として育てる事にします💦

あーあ、やっちゃった。

日本で言うたらどんな罪ですかね。
死体遺棄に誘拐❓に該当するんでしょうか❓

イザベラは、ルーシーを我が子にする思いが強すぎてもう、理性や倫理観はぶっ飛んでいたと思いました。

ルーシーは、イザベラにとっての〝光〟

トムは、戦争で酷く心が傷ついていました。そんなトムにとっての〝光〟が、イザベラでした。

間違ってるとは思いながらも、愛する妻イザベラの為、ルーシーを育てる決意をしたところは切なく思いました(・Д・)

わかっていても、罪を犯す。
あかん事ってわかっていても、やっちゃう。

浮気とか不倫とかもそう。
信号無視とかゴミのポイ捨てもそう。

そんな事、大小の違いはあれ誰しもやりがちなことやと思います。
人間とは、そんなものなのかもしれないなと改めて思わされました。

理屈じゃない事ってありますよね。

ただ、ルーシーのいる生活、成長していく過程のシーンは素敵でした(^^)
一緒にお散歩したり、ニワトリの世話したりほっこり、ほっこり♬

フローレンス・クレリーちゃんが、見事要チェックリストに入りましたギィw


ルーシーの生みの母親ハナが、現れる頃から物語がグッとドラマチックになります。
トム達が名付けたルーシーの本当の名前は、グレースでした。

罪悪感に苛まれるトムは、ついに自分達のした事を公にするんですけど、この時のイザベラの動揺と、怒りのシーンはグッときました。

警察にルーシーと引き裂かれるところは、とても辛かったです(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

ただ、ハナにとっても4年間の空白は決して軽いものじゃありません。
しかも、4年振りに再会した我が子グレースが全然懐かないんです。

「泣かないで、グレース」

「私はルーシー。本当のママの所に帰りたい」

「あなたは、グレースなのよ」

ここは、胸が痛くなりましたよ(・Д・)
ハナの気持ちを思うと、やりきれません。
ルーシーの動揺と混乱も当然です。

しかもイザベラ、ハナの元に戻ったルーシーに会いに行っちゃうんですww

いや、わかるけどそこは我慢しないと💦

ハナが、

「私の娘です。娘を返してください」

「お願い」

ここも、凄く胸が痛くなりました(・Д・)

雨の中、ハナがイザベラを訪ねるシーンもグッときました。
断腸の思いでハナがイザベラに言います、

「あの子は あなたのもの」

このセリフをどれだけの思いで言ったのかを考えると、本当に切なくなりました。

ハナにとってもグレース(ルーシー)は、
〝光〟そのものですもん。

トム、イザベラ、ハナ。
僕は1番ハナに思い入れを感じましたね。

憎しみよりも、〝赦す〟事を選択したハナはとても強いと思いました。

そして、
ハナの父親と馬に乗るルーシーのシーンが、めちゃくちゃ素敵でした(^^)

「君は生まれた時からグレースだ」

「ルーシーって呼ばれたい」

「じゃ、ルーシー・グレースは?」

「いいわ」

少しづつ、ハナに懐いていく兆しのあるシーンでとてもグッときました。
そしてそのあと、花の髪飾りをハナがルーシーのアタマに乗せてあげるんですけど、その時、光の輪が頭上に差し込まれるんです(๑˃̵ᴗ˂̵)

なんという演出‼️

ここ、鳥肌です💦
泣きそうになりました。


ラスト、
時は流れ流れ、

トムは初老に。
すでにイザベラは亡くなっています。

ある成人女性が、赤ちゃんを連れてトムを訪ねます。

「ルーシー・グレース・ラザフォードです」

そう、大人になったルーシーです‼️


グッときたー(๑˃̵ᴗ˂̵)‼️


この、大人になったルーシーがトムの元に訪れるシーンによって、僕の中で今作の値打ちがグッと上がりました❗️

特異な幼少期を過ごす事になったルーシーだったけど、今や立派なママに成長して。
しかも、ルーシーとグレースの2つの名前をつけて。

そして、ルーシーの子を抱くトム。

これはあかん、、、泣きますよねww💦


夕焼けの浜辺で1人静かに佇むトム。
綺麗なサンセットと共に始まる、エンドロール‼️

むむむ、これは上手くまとまりました(๑˃̵ᴗ˂̵)❗️

ほんま、最後ルーシーがトムの元に訪れるシーンでそれまで抱いていた、モヤモヤが晴れました。

人の愛、罪、赦し。

様々なテーマが込められていたように感じました。

「光をくれた人」

いいですね、この邦題。

一度、ご覧になってみても良いかと思います。
おススメです(^^)♬